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2019年12月 2日 (月)

映画の話・1543 「 カランコエの花 」

175907_11  2016年の日本映画です。

 性自認は女性ですが、恋愛の対象も女性である少女の、数日間を切り取った作品です。上映時間も約40分とかなり短いですが、そのぶん無駄なものは描かれず、「で、あなたはどう思いましたか?」と最後はこちらに考えるように促している気がしました。

 ある日の自習の時間に、突然保健室の先生がおこなったLGBTに関する授業。そのことが発端になってある男子が「うちのクラスの中に当事者がいるんじゃないのか?」と疑い始め、それが誰なのかを探し始めます。まるで”犯人”を捜すみたいに。その様子を見ていると、まるで性的マイノリティであることが”悪いこと”のように感じられます。性的マイノリティであることは、悪いことなのですか?

 そしてこの男子(二人)のデリカシーのなさに、非常に不愉快な気持ちになるのですが、考えてみればこの二人、いわゆる「世間」の象徴として描かれているんですよね。当人たちの苦しみ・辛さを全く意に介さず、面白がって騒ぎ立てる。そして無神経な言動で傷つける。いえ、悪気はないのかもしれません。けれど、だからと言って許されることではありません。悪気なく傷つける方がより怖いとすらいえるかもしれません。

 「悪気なく、知らず知らずのうちに傷つけてしまう」ということで言えば、ラスト近く、黒板に”あの文字”が書かれていた教室で、主人公の女の子(今田美桜ちゃん)が「桜はちがうよ」とかばうシーンがありましたが、これこそがその「最たるもの」でしょう。性的マイノリティであることは、隠さなければならないことなのですか?悪いことなのですか?

 けれど現実にはまだまだ差別が残っていて、性的マイノリティであることが「バレる」と差別されてしまう、いじめられるということがあるんでしょうね。だから本人は苦しみ、悩んでしまう。何も悪いことはしていないのに。

 ラストで流れる、保健室の先生に好きな人のことを聞いてもらう「桜」ちゃんのキラキラしたうれしそうな笑顔。人を好きになるということは本当に素晴らしいことです。その気持ちを何らかの理由で隠さなければならないなんて、やっぱりおかしいですし、罪悪感を持たなければならないなんて、やっぱり悲しいことです。

 LGBTの方々のことを頭では理解していても、やぱり違和感を持ってしまうという方も、まだまだ多くいらっしゃるかもしれません。けれどその違和感が少しずつ減っていって、いろいろな愛の形が認められる世の中になっていけばいいなあと思います。あのラストのキラキラした笑顔を奪うことがあってはならないと思います。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

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