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2019年12月26日 (木)

”人は全員が平等になるまで誰も平等ではない”by U2

814crsybjal_ac_sx679_1  少し前のお話になるのですが、時間ができれば書こうと思っていました。そして、そろそろ時間に余裕ができてきましたので、書かせていただきます。今回はアイルランドはダブリン出身の世界的ロックバンド”U2”に関するお話です。

 私がU2を知ったのは1983年、3rdアルバム”War”が出たころ。その中の一曲「ニュー・イヤーズ・デイ」に衝撃を受けました。イントロの研ぎ澄まされたベース、魂のこもったボーカル、”エッジ”の効いたギター、本当に心を揺さぶられました。本当にかっこよかったです。

 U2の特徴の一つに、その楽曲や活動が政治や思想にあふれていることが挙げられます。政治色・思想色を出すことは日本では嫌がられますが、世界的にみればアーティストがそれらを前面に出して活動することは、むしろ一般的ですよね。U2も1980年のデビュー当時から、世界の様々な社会問題に切り込んでいきます。先述の「ニュー・イヤーズ・デイ」はポーランド民主化運動の「連帯」をテーマにした曲ですし、同じアルバムの中の「ブラディ・サンデー」は北アイルランドの「血の日曜日事件」をテーマにしています。そういえば1984年にイギリスのアーディストが集まって活動した”Band Aid”の中でも、ボーカルのボノは中心的な存在でした。

 ところでそのU2ですが、去る12月4日と5日、さいたまスーパーアリーナで13年ぶりの来日公演を行いました。1987年にリリースした5thアルバム「ヨシュア・トゥリー」を完全に再現するというコンサートでした。その中でも5日の公演は特筆すべきものだと聞いています。私は実際にそのコンサートに行ったわけではありませんので、ここから先の話は全て「聞いた話」なのですが、彼らの思いが”痛いほど”伝わってくる、とにかく素晴らしいコンサートだったらしいです。

 ステージの上のスクリーンには緒方貞子さん・オノヨーコさん、伊藤詩織さんなど、世の中の矛盾や差別、理不尽と戦う勇気ある日本人女性たちの姿が次々に映し出され、そして「人は全員が平等になるまで誰も平等ではない」とのメッセージが流されます。その中で演奏していく彼らは、単に「楽曲を楽しむアーティスト」ではなく、「歌によって世の中を変えたい」と考える、ある種の思想家・革命家だと言えるでしょう。反戦・反核・人権問題・薬物の問題などなど、さまざまな社会問題を取り上げ、それらに興味のない人々にもそれらの問題を提示し、解決に至る道筋を説いていく・・・。彼らがステージに上がる理由はそこにこそあるのだろうと思います。

 そして、上記のような演出は両日ともに行われたのですが、特に5日は当初予定されていたセットリスト(いわゆる曲順です)を変更してまで、前日にアフガニスタンで暗殺された中村哲さんのことを取り上げ、いかに素晴らしい人であったかを熱弁されたそうです。そして中村哲さんにささげる曲としてサイモン&ガーファンクルの”ボクサー”を歌いあげ、そして元のセットリストに戻っていったそうです。

 反戦・反核・人権問題・薬物の問題など、社会にはまだまだ様々な問題が山積みです。名も無い一般の方々がそれらを叫ぶのはもちろん大切ですが、社会的に力のある・影響力のある方々がこういう形で訴えてくれれば、さしてこういう問題に興味・関心のなかった方々の心にも少しは響いてくれるのではないかと思ったりします。大切なのは、無関心な人々の心をいかに動かすかということでしょうから。そういう形で世界が少しずついい方に向かって動いてくれればいいなあと思いながら、2019年は暮れていきます。2020年はどんな年になるでしょうか。少しは明るい・いい年になってほしいと切に希望します。

 

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