映画の話・1433 「 この道 」
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名曲「この道」がいかにして生まれたか。そこには作詞者・北原白秋氏と作曲者・山田耕筰氏のどのような思いが込められているのか。そのような背景がしっとりと描かれています
。けれどこの作品、単なる「名曲紹介」の映画ではありません。この曲が生まれた時代がどんな時代だったのか、当時の日本がどこに向かっていたのか、そのようなことも丁寧に描かれています
。
映画の中で山田耕筰氏が言うように、北原白秋氏は本当に「ダメ」な人間ですよね
。でも、本当に愛すべき人です。いいかえればピュア。純粋で純粋すぎて世間とうまく相いれない。周りの人は振り回されてちょっと「いい迷惑」かもしれませんが、それでも周りの人が何やかやと世話を焼いてる姿をみると、やっぱり「愛すべき人」だったのでしょう
。
マニアックな作品だとは思います。地味な、あまり「観よう」という気を起こさせない映画かもしれません。けれど、良作です
。いまは失われつつある、日本の心みたいなものがしっとりと描かれています。あの丘から見た小田原の風景、そして「この道」に描かれた風景も、まさに日本の原風景でした。いつまでも心の中に残しておきたいものです
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映画の中で山田耕筰氏が言うように、北原白秋氏は本当に「ダメ」な人間ですよね


マニアックな作品だとは思います。地味な、あまり「観よう」という気を起こさせない映画かもしれません。けれど、良作です


私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)
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