吉本ばななさんの初期の作品を久しぶりに読みました。私、初期の作品群は大好きだったんですよね~。ただ特にどこが好きだったかといえばその「透明感」でしたので、これは小説家として経験を積むと、逆に失われていって、私もだんだんがっかりしていくんだろうな~とも思っていたのですが、実際にそうなりました
。
で、今回久しぶりに初期作品を読んだのですが、何かしら懐かしかったですね~。私が好きだったのは、確かにこういう感じでした。
ただ、そんな風に書くとこの「本」、すべて気に入ったように感じますが、実はそうではありません。正直に書きますと、収録されています6篇の短編のうち、気に入ったのは最後の「大川端奇譚」のみ。それ以外は正直、どうということはありませんでした。
でもね、その「大川端奇譚」が心地よかったのですよね~。先ほども書きましたが、私が好きだった感じはまさしく「これ」
といったところでした。
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でもね、この本、初期作品とは言いましても、そろそろ中期に移行していく頃の作品です。この後はちょっと感じが変わっていくんですよね。そう考えると、やっぱりちょっと寂しいですよねえ。
私の評価:大川端奇譚のみ☆☆☆☆(5つが満点です)
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