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2015年1月

2015年1月28日 (水)

『夜のピクニック』(恩田陸・著)読みました

Img_0883 以前映画を観ていたく感動し(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/10/post-4541.html)、原作も読んでみたいなあとずっと思っていた本作品、ようやく読むことができました

 主人公たちが通う学校の行事「歩行祭」。ただ夜じゅう歩くだけなのにこんなにも切なく、「青春」がきらきらしているのはなぜでしょうか。でも本当に、取り立てて大きな事件が起こるわけでもなく、劇的な出来事があるわけでもないのに、読んでいるうちにどんどん引き込まれていき、最後には甘く切ない気持ちが胸の中いっぱいに広がります。それは読んでいるうちに誰しもが自分の高校時代・青春時代を思い出すからでしょうか。

 いえ、「劇的な出来事があるわけでもない」と書きましたが、主人公たちの置かれている状況は、けっこう劇的です。それは「宿命」と呼んでもいいものかもしれません。その「宿命」ゆえ素直になれず、心の中にわだかまり・引っかかりを持っている主人公、貴子と融。その二人の気持ちが「歩いている」うちにだんだんとほぐれていきます。心に引っかかりがある時のすっきりしない感じ、それからそれがほどけて言った時のすっきりした感じ、よくわかります。そのあたりの心の動きが、本当によく描かれています。本当に自分も一緒に歩いているような気持ちになってきます

 それから主人公二人を取り巻く友人たちも、いいんですよね~。「こういうやつ、いるいる」って感じで。学生時代の、なんの損得もなく付き合えたあの感じ、本当に懐かしいです

 あととにかく本作品の魅力は、青春時代にありそうなこと・・・ちょっとしたことにこだわったり、悩んだり、喜んだり、凹んだり。そういうことがうまく切り取って表現されているところにあるんでしょうね。それに学校行事の高揚感、非日常的な感じ・・・。文化祭や修学旅行の前になにかしらみんな盛り上がってカップルができたり、行事が終わるとそれがまた別れたり・・・よくありましたよね。

 その「高揚感」の中での生徒一人ひとりの心の機微が描かれている、それが見事なんだと思います。

 本作を読んで、改めて映画を観てみました。ほぼ原作通りに空気感を壊さずに描いているところに、改めて感動しました。それに、貴子の役は本当に多部ちゃん、ぴったりでした。芯が強そうで、心の中でいろいろと苦しみも抱えていながら顔に出さない感じが

 本当に、本作品、ザッツ青春です。青春小説の傑作・名作と呼んでも過言ではないと思います。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。でも本当は満点を出してもいいくらいです)

2015年1月26日 (月)

映画の話・934 「 こちら葛飾区亀有公園前派出所THE MOVIE ~勝どき橋を封鎖せよ~ 」

156354_11 2011年の日本映画です。

 はじめはね、ま~~ったく期待せずに観始めたのですよ。どうせTV局がお金儲けのために作った、おもしろくもなんともない映画なんだろうな~って。はじめは香取くんの演技のオーバーさも鼻についておりましたし。


 ところが観ているうちに「ん?これはもしかしたら、けっこうおもしろいんじゃないか?」と思い始め、途中からはかなり真剣に観てしまいました。特に事件の犯人が「あの方」だった時には、「これ、こち亀ちがうやん。ちゃんとした刑事ものやん。」と思うぐらいに、はらはらドキドキしながら観ましたよ。もう本当に「相棒」を観ているのかと思いました

 マンガを元にしておりますから、登場人物も初めは違和感たっぷりで「なんじゃ、こりゃ~」なのですが、上でも書きましたように、そのうちに気にならなくなってきます。そして香取くんの両さんも、深キョンのあの看板役者さんも、とっても親しみやすくなってくる。途中からは大応援です

 上でも書きましたように、事件が本格化してからは、「この先どうなっていくんだろう」って、かなり引き込まれました。そしてこの漫画の持ち味である「人情」みたいなものもしっかりと表現されておりますので、観終わってほっこりした気持ちになれます

 これはかなりの拾いものですよ。お子ちゃま向けだと思って敬遠しておられた方々、お時間がありましたらちょっと観てみられてはいかがですか。・・・それで「やっぱりお子ちゃまむけじゃないか!」と思われたら、それは「すみません」と謝るしかありませんが・・・

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・933 「 嘆きのピエタ 」

161036_11 2012年の韓国映画です。

 なんという辛辣な作品。ものすごい復讐劇を見せてくれますが、その復讐劇を演ずる当の本人(おかあさん、ね)も復讐がうまくいけばいくほど傷ついていく。「人を呪わば穴二つ」とよく言われますが、まさにそんな感じです。それでもラスト近く、お母さんが葬られるところでは、妙な「安息」も感じたりして・・・。

 主人公ガンドを演じたィ・ジョンジンさんと母親(!)を演じたチョ・ミンスさん、どちらも鬼気迫る演技で、観ているこちらもどんどん引き込まれていきました。特に冒頭の取り立て屋ガンド、その冷血さが怖かった~

 無駄のない振り切れた演出、さすがはキム・ギドク監督だなあと思いました。これからもこういう容赦ない作品、見せていただきたいです。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・932 「 マザーウォーター 」

154041_11 2010年の日本映画です。

 不思議な映画ですよね。お話としては、特に何も起こりません。たとえばあらすじを言えと言われても、「京都が舞台で・・・お豆腐屋さんがあって・・・ウイスキーしか出さないバーがあって・・・お風呂屋さんがあって・・・」という感じで、結局どういうお話なのか、については表現するのがかなり難しいです

 でも、それならつまらなかったかと言えば、私は実はその逆。けっこう楽しませていただきました。それは私が「京都」にかなりの思い入れを持っているからということもあるでしょうが、まるで登場人物たちの日常の中に私も入れてもらって、私もあのお豆腐屋さんの店先でお豆腐をいただき、あのバーでウイスキーをいただいているような気持ちになりました。忙しい毎日の中で、穏やかな時間を取り戻すことができました

 何気ない日常、その中にこそ大切なものがある・・・な~んて、よく言われることを、改めて感じさせてくれた作品でした。

 追伸:もたいまさこさん、はじめは「なにもの?」と思っていましたが、最後にはちょっとわかりました。この方、身近な「神様」が姿を現したものではないでしょうか?・・・な~~んてね。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・931 「 アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち 」

152486_11 2009年のアメリカ映画です。

 この映画の冒頭に流れる”Supar Rock 84 in japan”、私観に行ってました。大阪南港会場ですが。私が観に行った日はANVILがちょうどオープニングアクトでした。私の記憶では(違っていたらごめんなさい)オープニングアクトが2組いて、当時"paint it black”(ストーンズのカバーです)が少し売れていたANVILと、もう一組のバンドが日替わりで1番・2番という出演順を交代でやっていたような気がします。そのもう一組はその後ビッグになった”Bon jovi”です。私はこの日のフェスで初めて”Run away”や”She don't know me”などを聴き、この日以来ボンジョビが好きになりました。ANVILとBon jovi,この組み合わせもなんだか皮肉ですよね

 ちょっとお話が横道にそれました。すみません。本題に戻します。この作品、バンドのプロモ的な作品ではなく、しっかりと「人間」そしてその「生きざま」を描いております。いろいろと辛いこと・うまくいかないことの多い人生ではありますが、音楽にそして自分の人生に誠実に向き合うお二人、特にリップスの生き方、応援したくなりますし、こちらも元気がもらえます

 ここまできたら、この先もこの生き方をまっとうしてもらいたいです。きっと神様も最後にはこの方に幸運を授けてくださるとおもいますから。人生なんて、他人がどう思おうと、自分で納得できればそれでよし、ですよね。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)
 

 

2015年1月20日 (火)

『破門』(黒川博行・著)読みました

Img_0877 第151回(2014年上期)直木賞受賞作ということで、以前から気になっておりました。それにこの黒川さん、大阪は羽曳野市在住ということなのですが、私実は小学校に入学した時から高校卒業時まで羽曳野市に住んでおりまして、そんなこともありまして、以前から読んでみたいと思っていたのです。で、今月からこのお話がBSスカパーでドラマ化されるというお話を聞き、今回読んでみたわけです。ただ、私の家ではBSスカパーは観られないのですけどね。またDVDになった時にでも借りて観たいと思います。

 お話の方は大阪を舞台にした、ヤクザ稼業のお話。「疫病神シリーズ」といいまして、”その筋”の桑原(ドラマでは北村一輝さん)と巻き込まれる”カタギ”の二宮(濱田岳さんです)が様々なトラブルに巻き込まれながらいろいろな場面を乗り切っていくお話です。

 お話の主な舞台は大阪。よく知っている地名が次から次に出てきて、非常に親しみが持てました。それに、登場人物が話している言葉も耳なじみのいい言葉で、お話もテンポよく進み、続きが気になってかなりお話に引き込まれました。

 私、ハードボイルドとでも言うんでしょうか、こういう”裏社会”を舞台にしたお話はほとんど読んだことはないのですが、まあそれなりにおもしろかったです。ただ、最後は「ふ~~ん」といった感じでしたが。まあ、本作品はシリーズのうちの一作らしいですので、それまでの作品、これからの作品も読んでみたいと思います

 私の評価:☆☆☆(本当は3.5くらいです。5つが満点です)

2015年1月19日 (月)

映画の話・930 「 言の葉の庭 」

161728_11 2013年の日本映画です。

 私、この方(新海誠さん)の作品は観たことがなかったのですが、なかなかよかったです。まず、なんと言ってもその絵、そしてそれも含めたひとつ一つのシーン。ひとつ一つ切り取られた日常の中のそれぞれのシーンが、心に響きました。特に雨のシーンはよかったですねえ

 お話の方も、賛否両論はありそうなテーマでしたが、私はわりと好きでした。ちょっとしたことでつまづいて、前に進めなくなる感じ、私もわかりますから。そういう繊細な心の機微を、よく表現していたと思います

 私実は、この作品を見ようと思ったきっかけは、そのテーマ曲でした。かつて大好きだった大江千里さんの隠れた名曲”Rain”が秦基博さんの手によってよみがえり、ラストで流れると聞いて、ぜひ聴いてみたいと思ってレンタルしました。そういう意味ではこの”Rain”を聴くためにそこまでのお話を観たような気すらしてくるのですが、それでも十分に楽しませてもらった、そんな作品でした。新海さんの他の作品もぜひ観てみたいと思いました

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・929 「 精霊流し 」

141055_11 2003年の日本映画です。

 有名なさだまさしさんの名曲「精霊流し」の世界観をそのまま表現したような、しみじみとした映画でした。ただ、しみじみとはしているのですが、あまりお話に深みがないような・・・。ともすれば「お涙ちょうだい」の域に陥ってしまっているような気すらしてきます
 長崎に思い入れの深い方が観られたら、また感想は違ったのでしょうが、私としては正直「ふ~~ん」といったくらいの出来でした。もっと松坂慶子さんの「ひととなり」が描かれていればもっと良くなったと思うんですけどね

 私、こういう(楽曲をテーマにした)作品を観ると、どうしても昔フジテレビでやっていた「夜のヒットスタジオ」の中の「歌謡ドラマ」のコーナーを思い出してしまうんですよね。この作品も最後にエンドロールとともに「精霊流し」が流れてきて、「歌謡ドラマ」を観ているような気持ちになりました。ファンの方には申し訳ないですが、私にとっては「それぐらい」の作品でした。 

 私の評価:☆☆(5つが満点です)

 

映画の話・928 「 ファンシイダンス 」

131494_11 1989年の日本映画です。

 禅宗のお坊さんの修行の厳しさがよくわかりました。・・・まあ、本当のお坊さんの修行がこんなものだとは思いませんが、たぶん基本的には事実に則っているだろうと思いますので。

 で、修行の最中にあのようなさまざまな不届きなことができるとは思えませんが、まあ「映画」ということで、それなりには楽しめました。今は巨匠となられた周防監督の初期の作品・・・。その後の活躍を予感させる作品でした。・・・現在のご活躍を知ってから観ているから、そう見えるのかもしれませんけどね(笑)。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

2015年1月18日 (日)

2014-15 ”花園”こぼれ話

Img_0854 この年末~お正月も参加させていただきました”花園”。わたしの役目はだいたい毎年開会式の日に当たることが多いのです。で、毎年楽しみにしているのが、協会の会長さんのお話を聞くこと。いえ、こういう式典でのえらいさんのお話というのは、だいたい退屈なものが多いのですが(失礼)、この方のお話は毎年おもしろい聞かせる。さすが、以前一国の総理大臣もされたお方です。お話のツボといいますか、聞かせどころを知ってらっしゃる

 で、合わせて言いますと、私、この方のお話を「うしろから、至近距離で」聞くのが好きなのです。いえ、別に怪しいことをしようというのではありませんよ。実は私、その場所から、SPさん方の動きを観るのも、大好きなのです。このこと、昨年書きましたよね。でもね、どんなところから変なやつが銃で狙っても、その犯人を逃さない、重要人物を護るというその動き、そばで見ていて本当にかっこいいんですよね

 でも、今回は何か変。SPさんの姿がまったくなかったのです。いえ、実際にはSPさんがいないということはないと思うのです。総理を退かれた今でも、国にとってかなりの重要人物さんですから。

 今までとは違って、今度は姿が見えないような感じで警護されてたのかなあ・・・。

 それはそれでかっこいいのですが、私としてはそのお姿が観られなくて、ちょっと寂しく思った開会式でした。

2015年1月15日 (木)

『花々』(原田マハ・著)読みました

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  名作『カフーを待ちわびて』のスピンオフ作品。『カフ-』に登場する(脇役)女性に焦点をあててその人生の一コマを切り取って描いている、といったところでしょうか。具体的にはダイビングショップ(明青と同じく最後まで開発に反対していたお店)でアルバイトをする岡山出身の「純子」と、島出身でありながら東京に出て働く「山内成子」(明青がかつて好きだった女性)の二人が主人公です。いろいろと悩み・迷いながら生きていく二人の女性、それぞれの人生が交錯しお互いに影響し合って、それから他の人からも影響を受けながらまた新しい人生を切り開いていく・・・。原田マハさんらしい、爽やかな物語です

 正直、『カフ-を待ちわびて』ほどの感動はありませんが、『カフ-』が好きな人なら、やっぱり読んでおきたい一冊です。・・・ついでに書きますと、この作品のラストのラストで、『カフ-』のその後、いわば読者が一番知りたかったことについて言及されます。その4行を読むだけでも『カフ-』好きには意味があると思います。私もその4行を読んで心がパッと明るくなりました。って、こんな事を書いたら、ネタバレになりますか(笑)

 

 私の評価:☆☆☆☆(本当は3.5かな。5つが満点です)

2015年1月13日 (火)

映画の話・927 「 西陣心中 」

51wbu9b8l1 1977年の日本映画です。ATGです。

 ラブロマンスかと思って観始めましたら、これはホラーですか?
 いえ、ホラーではありませんが、時折挟まれる「ゆみ」さんの顔の美しくも怖いこと・・・

 お話は正直よくわかりません。ラストシーンも印象的・象徴的ではありますが、とっても不可解です。それと、出演されている方々の言葉が耳について耳について・・・といいますかはっきり言いますと耳障りでした。あれ、京都弁ではありませんよね。ヘタな大阪弁といいますか船場言葉といいますか、一昔前の人がむりやり大阪弁をまねてしゃべっているような感じで、一つ間違えれば「コントか?」と思うほどでした。名優成田三樹夫さんですら、ヘタに見えました

 けっこう厳しいことを書きましたが、それなら見どころがなかったかといいますと、実はそうではありません。主人公「ゆみ」を演じた島村佳江さん、とっても魅力的でした。今で言うと佐々木希さんをもっとミステリアスにしたような面持ちで、本当にに魅力的♡。彼女を観るだけで、この映画を観る価値はアリだと思います(私、よくは知りませんでしたが、いろいろ調べてみますと、ドラマ「熱中時代」なんかにも出ておられた方らしいですね)。

 評価の方、彼女が出ていなければ☆2つと言いたいところですが、彼女が出ていることによりまして☆4つにさせていただきます。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・926 「 箱入り息子の恋 」

160747_11 2013年の日本映画です。

 まったく期待せずに観始めましたが、これがもう観始めて数分でかなり引き込まれ、あとは星野源さんと夏帆ちゃん、二人の恋の行方が気になって気になって仕方なくなりました。恋愛経験のない二人の、怖々ながらも相手を思いやる気持ち・・・まさに純愛、見ながらかなり心ふるわされました

 ただ、途中・・・というよりほぼ終わりかけ、星野さんが夏帆ちゃんの家のベランダをのぼり・・・のあたりからラストに向けて展開には、賛否両論ありそうな気がします。私も個人的にはもっとはっきり「ハッピーエンド」を見せてほしかった!まあ、それを予感させるものでありましたし、このほうが余韻があっていいという考え方もわかる気はしますけれど

 星野源さんはいい役者さんですね(ミュージシャンでもいらっしゃいますが)。私、これまでにも何度か演技を拝見させていただきましたが、この作品の彼が一番よかった!これから注目したい役者さんです。それから夏帆ちゃん。いつまでたっても透明感を失わず、いい存在感を保っておられます。好きです

 ちょっと変わったラブストーリー。賛否両論はあるでしょうが、私はとても気に入りました。途中でも書きましたようにラストがもっと私好みでしたら評価は満点にしたかと思いますが、現状のままでもそれなりに高評価をつけさせていただきます。いい作品でした

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・925 「 逆境ナイン 」

143623_12 2005年の日本映画です。

 まったく期待せずに見たのですが、それにしても・・・。高評価のみなさまには大変申し訳ないのですが、私、まったくおもしろくありませんでした。いえ、初めからリアリティどうのこうのや「感動」などを期待していたわけではないのですよ。ただ、ギャグというにはあまりにもバカバカしく・・・

 原作は島本和彦さんの漫画だったのですね。そう言われれば、なるほどをうなづけます。島本さんの作品は何作か読んだことがあります。とってもおもしろかったのを覚えています。あの作風、漫画ならあんなにおもしろいのに、実写映画にすると、こんな感じになってしまうのですね・・・

 いえ、この作品を頭ごなしに否定しているのではありません。実際にけっこう高評価ですし、「おもしろい」とおっしゃっている方もいらっしゃいますから。結局は私の感覚と合わなかったというだけなのでしょうね。まあ、こういうこともあります。玉鉄さんは熱演でしたけれど、私にとってはそれもまた残念でした。玉鉄さん、割と好きなので、別のところでこのエネルギーを使ってほしかったな~、なんて・・・

 私の評価:☆(5つが満点です)

映画の話・924 「 薄氷の殺人 」

Img_0868 2015年の中国・香港映画です。といいますか、現在公開中です

 未解決の猟奇殺人事件を刑事が追う・・・ということで、韓国の名作映画「殺人の追憶」と同じような感じを期待して観ました。ただ実際には、鑑賞後の感想はかなり違ったものになりましたが

 お話の方、未解決の事件がひょんなことからつながっていき、それなりの結末を迎えます。割とすんなり収まったなあと思っておりましたら、もうひとひねり、ふたひねりありました。でも、観終わってみるとやっぱりそれなりに「あっさり収まった感」はありました

 実際、「事件の謎解き」はそれほど本作品においては重要じゃ、ないんでしょうね。それよりも、その事件に翻弄される「女(グイ・ルンメイ)」、そして刑事(リャオ・ファン)。それ以外の方々も含めたそれぞれの人生の機微、それを描くことが本作品のテーマだったのでしょう。そういう意味ではよく描けていたと思います。ラストもよかったです

 本作品、基本的に「暗い」シーンが多いです。それから冬の冷たい張りつめた空気が、観ている私達にも伝わってきます。画面から伝わる空気感が、生きることの切なさ・哀しさをよく表しています



 主演のリャオ・ファンさん、私、この人は初めて知りましたが、非常に雰囲気のある俳優さんでした。「息もできない」で初めてヤン・イクチュンさんを観た時を思い出しました。
 そしてなによりもグイ・ルンメイさん。実は私、告白してしまいますが、彼女が観たくてこの作品を観に行きました。「言えない秘密」以来の彼女のファンです。本作品では「大人になった彼女の魅力」に溢れておりました。切ない表情・哀しい表情、すべて魅力的で、それだけでもこの作品を観に行った価値はありました。かつてのはち切れんばかりの「若さあふれる魅力」とはまた違いますが、俳優としても女性としても確実に「成長」しているんだなあと感じました。

 いろいろと哀しい・切ない作品でした。ただ、その内容もグイ・ルンメイさんも、私としては満足のいくものでした。劇場まで足を運んだ甲斐はありました。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

2015年1月12日 (月)

映画『薄氷の殺人』観てきました(2015.1.12)

Img_0872 今日は映画「薄氷の殺人」を観に行ってきました。2014年のベルリン映画祭でグランプリと主演男優賞を獲った作品です。・・・と言っても、よほどの映画好きの方でないと、この作品、知りませんよね。正直私も昨日までこの作品のこと、知りませんでした

 わたしがこの作品を観に行こうと思ったのは、グイ・ルンメイさんが出ているから。この方のこともほとんどの方は知らないのではないかと思いますが、私、以前から好きなのですよね。台湾出身の女優さんです。現在では中華圏で最も有名な女優さんかもしれません。

 大阪でこの作品を上映しているのは、梅田のシネ・リーブル梅田のみ。単館系の

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上映です。さすがです。でも、お客さんはけっこう入ってました。年配の方が多いように感じたのですが、何を観たくて来られてるんでしょう・・・

 作品の方、なかなかよかったです。切なくて、寂しくて。また近々「映画の話」で書かせていただきますね。グイ・ルンメイさんもはかなくて美しかったです。ちなみにルンメイさん、この方です。今日もらったチラシから撮りました。

 

2015年1月11日 (日)

生駒から信貴山まで歩きました

Img_3031 昨日は朝から、生駒山から信貴山まで山中を歩いてきました

 まずは近鉄生駒駅へ、そしてそこから少し歩いて山上へ向かうケーブルカーの駅へ。最初の写真がその

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駅でございます。写真には映ってませんが、かわいい猫みたいな形のケーブルカーに乗りまして、途中乗り換えもしまして、生駒山上へ。山上には雪がうっすら積もっておりました。山上の遊園地は冬期間は閉まってるんですねえ(右写真参照)。それも初めて知りました

 この「山上遊園地」の横の道から、本日の行程はスタートです。かなり険しい、といいますか細い山道をずっと歩きます。いきなり本格的なトレッキングといった感じです。私、体力にはかなり自信がある方ですので、そんなにしんどくないだろうと舐めておりましたが、けっこうしんどかったです。平坦な道をそれなりの距離歩いてもそれほどしんどくないと思うのですが、さすがに山道。上がったり下がったりは、やっぱりかなりこたえました

 そんなこんなでけっこうしんどい思いをしながら約2時間ほど歩きましたら、「鐘の

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鳴る丘展望台」に到着しました。ここは信貴生駒スカイラインの横にありますので、車ででも来られる所なんですよね。といいますか、普通は車で来るんでしょうけど。最近(?)流行りの「恋人同士がカギをかけて永遠の愛を誓う」みたいなものがありました。まあ、ここにカギをかけたカップルのうち、本当に永遠の愛をつかんだカップルが何組あるのかは知りませんが。ちょっと意地悪なことを書いてしまいました。すみません。でも、展望台からの景色はキレイでしたよ。この日はちょっとガスがかかって見晴らしはよくなかったのですが、それでもそれなりに大阪のキレイな景色でした

 そこからImg_3041はしばらく信貴生駒スカイラインと並行して歩きます。左の写真は十三峠の石仏です。風情があります。それからまた山道に入ります。けっこうしんどい

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思いをしながら歩いておりますと、しばらくして滝に到着。「弁財天の滝」というらしいです。なかなか趣のある滝でした(写真右)。

 ここまで来ると実はゴールの朝護孫子寺はすぐそばです。少し歩くと見えてまいりました。ここの参道で焼きたての”寅まんじゅう”を買って食べ、ゴールといたしました。美味しかったです

 約14キロをだいたい4時間ぐらいかけて歩きました。途中、そこそこ年齢を重ねられた方々とたくさん出会いました。みなさんよく歩いておられるんですね。でも私はけっこう大変でした。でもまあ、いい汗をかきましたけどね。お正月からなまっていた身体もこれで本調子に戻ったかな。とにかくいい経験でした

2015年1月 8日 (木)

『ボトルネック』(米沢穂信・著)読みました

Img_3028 人生に疲れた少年が、たった一人の親友が亡くなった東尋坊を追悼のために訪れていたところ、事故により転落してしまった。そのまま命を落とすかと思われたところ、気付いたら自分が住む金沢の犀川のほとりにいた。ただ、その自分がよく知っているはずの金沢の街は、自分が住んでいた街とは微妙に違っていた・・・。

 SFに時々描かれる一種のパラレルワールドものです。この主人公はなぜこのように「違う世界」に行ってしまったのか。そして元の世界に戻れるのか。そのあたりに興味を惹かれて読み進めたのですが、お話はだんだんとちょっと違う展開に・・・。

 始まってから途中まで本当に救いがなく、最後まで読んでもやっぱり救いがありませんでした。それに最後もちょっと余韻を持たせた・・・といいますか、読む人にとっていろいろに解釈できる終わり方・・・。すっきりした終わり方の好きな私としましては、少々釈然としないまま終わってしまいました。もちろんこういう終わり方が好きとおっしゃる方もいらっしゃると思うのですが、私はちょっとイヤな感じでした

 米沢穂信さん、「インシテミル」の時も同じように感じたのですが、最終的に私にはちょっと合わないようです。いえ、途中まではとってもおもしろいのです。おもしろくて、続きが読みたくて、どんどん読み進めるのですが、最後は「えっ?」という感じでどうもすっきりしない。読後感爽やかなものが好きな私には、悶々としてしまって、「なんだかな~~」という気持ちがずっと残ってしまいました。ただ、金沢にはまた行ってみたいと思いましたけどね

2015年1月 6日 (火)

映画の話・923 「 地獄でなぜ悪い 」

160905_61 2013年の日本映画です。

 私、基本的にはグロい映画はあまり好きではないのです。けれど、園子温監督作品は大好き!矛盾してるじゃないかと言われると思いますし、私自身もそう思うのですが、そのことについて考えてみました。で、わかりました。園監督の「グロ」は中途半端ではなく、振り切れているので、観ている私も「気持ち悪さ」を通り越して「むしろ爽快!」と感じるのだろうと思います

 で、この作品の場合もそうでした。前半は抑えた感じだったのですが、作品の中で「殴り込み」のシーンの映画を撮っている最中の星野源さんの手首が「ぽ~~ん」のシーンからスイッチが入った感じで、国村さんの首が「ぽ~ん」、その他いろいろで、語弊のある言い方かもしれませんが、むしろ「スカッ」としてしまいました。いえ、これも誤解のないようにもう一度書かせていただきますが、私、普段はこういうグロい表現は好きではないのですよ。ヘンな嗜好は無く、本当にごく普通の一般人なのですよ

 あと、上記の表現にも関連しますが、出演者の方々の普段とはまた違った(苦笑)熱演にも、かなり惹かれました。先述の星野さん国村さんをはじめ、堤真一さん、そしておなじみ二階堂ふみさんも素敵でした。そしてこの作品で新しい魅力を感じたのは大の映画好き、いや「映画バカ」を演じた長谷川博己さん。もともとNHKの某ドラマの影響かもしれませんが、しっとりとしたイケメンのイメージを勝手に持っていたのですが、この作品では新しい魅力的な役柄を演じておられました。それがよくはまっておられました。また新しく芸の幅を広げられたようにも感じました。(「舞妓はレディ」でもちょっとコミカルな役を演じておられますね。)

 園作品にしては内容的に「深み」はあまり感じられず、その分「エンターテイメント性」に重きを置いているようにも感じました(その「エンターテイメント」の内容にちょっと問題アリな感じはしますが・苦笑)。でも、こういう園作品もアリだと私は感じました。あまり大きな声で言うのははばかられますが・・・おもしろかったです

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・922 「 ゲノムハザード ある天才科学者の5日間 」

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 2013年の日本映画です。

雰囲気はね、本当にいい感じでした。おもしろくなりそうな予感が映画が始まった時から漂っていて、もうほんと「ドキドキ」という感じでした。「え~~っっ?なにがどうなってるの~?」って感じで。ただ、最後まで観ますと、なんと言いますか・・・消化不良でしたね~。難しい題材でしたが、もうちょっといい意味で唸らせてくれる結末に持っていってほしかったです

 西島秀俊さんは、本当にこういう役はぴったりですよね~。ちょっと影のある、ストイックな、ハードボイルドな感じの役。まあ、そうだから最近そういう役が多いんだと思いますが。
 真木よう子さんはちょっと違うかな~

 西島さんを観たいとおっしゃる方には満足のいく作品だと思いますが、お話としてはちょっと残念。先ほども書きましたが、ちょっと消化不良でした

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・921 「 映画 謎解きはディナーのあとで 」

159968_11 それでは新年一作めの映画の話はこの作品から行かせていただきます。本年もよろしくお願いいたします

 2013年の日本映画です。

 ドラマは観ていませんでした。でもまあ、予想通りといたところです。こういう感じのTVの連続ドラマのスペシャル版・映画化版はまあ、こんな感じになることがほとんどですから
 この作品もそこそこおもしろかったですが、特に「感動した~」「びっくりした~」ということもなく、まあ、それなりのところに「着地」した感じです

 「映画」ということで普段より豪華に・・・ということで「豪華客船」が舞台でしたが、まあそれだけですかね。普段のドラマを観ていないので何とも言えませんが、まあ、こんなもんでしょう・・・って感じです。それなりには楽しめましたが、まあ、それだけです

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

2015年1月 3日 (土)

”2014極私的映画ベスト10”

20130215007fl00007viewrsz150x1 今日からまた本格的に記事を書かせていただきます。みなさま、よろしくお付き合いくださいませ

 新年一発めは昨年書き残しておりました”極私的映画ベスト10”の2014年版を書かせていただきます。毎年年末に書かせていただいているのですが、昨年末(とはいっても数日前)はインフルエンザで寝込んでおりましたので、今になりました

 さて、昨年は「奇跡」から「黄金を抱いて翔べ」まで計171本の映画を観せていただきました。別に本数を稼ごう・新記録を出そうと思っているわけではありませんが、一年間で観た本数の自己新記録です。こんなに観ることができて、まあ、ありがたいことです

 ここで「映画の話」として紹介させていただいたのは「716 変態仮面」から「920 白ゆき姫殺人事件」まで、204本ということになります。さてその中で”ベスト10”ということになるわけですが、これが今回はなかなか難しいのです。☆5つ、つまり満点をつけた作品の中でも、飛び抜けた「この一本」というのが今年はないのです。いい作品はもちろんいろいろあるのですけどね。ですので今回は、順不同ということで10作品選ばせていただきます

 まず衝撃を受けた作品ということでいえば「まどか☆マギカ(後編)」・「ミスター・グッドバーを探して」が挙げられます。この作品、どちらも観ていて「え、え~~っっ」となりました。それからヒューマニズムに溢れたといいますか、「人生を考えさせられた」という点では「太陽」「ジョゼと虎と魚たち」「薄れゆく記憶のなかで」「チョコレートドーナツ」「ニュー・シネマ・パラダイス」「ラスト・エンペラー」の6作品を挙げたいと思います。いずれ劣らぬ、人生の機微を描いた作品でした

 そしてとにかく楽しい、映画本来の持つ娯楽性に富んだという意味では「バック・トゥー・ザ・フューチャー(中でも2)」は秀逸でした。現在TV放送されているとある会社のCMによりますと、あの中で描かれた未来は、2015年つまり今年らしいですね。なんともはや。そしてあと一本、これも楽しいといいますか、大笑いしたのは「HK/変態仮面」です。これ、先述のように昨年の「映画の話」の一本目だったんですけどね、最初に紹介させていただいた作品が最後まで一番笑った作品になりました

 う~~ん、こうやって挙げていくと、やっぱりどれもそれぞれに素晴らしい。甲乙つけがたい。今年もこういう素晴らしい作品に多く出会いたいと思いますし、ここでそれぞれについて感想を書かせていただきます。拙い文章ではございますが、今年もよろしくお願いいたします

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