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2014年12月 1日 (月)

映画の話・907 「 カッコーの巣の上で 」

140029_12 1975年のアメリカ映画です。

 もうかなり昔からその名と評判を聞いていた本作、縁あってようやく観ることができました。う~~ん、これはかなりの問題作ですねえ

 アメリカのとある精神病院が舞台。そこは患者も職員でさえもラチェット看護師長に完全に「支配」されている世界であります。そこにジャック・ニコルソンさん演じるマクマーフィがやってきたところからお話は始まります。傍若無人とも言えるほど自由に振る舞うマクマーフィに接して、患者たちの様子も変わっていきます。あの、船に乗って釣りをしたときの患者たちの笑顔と言ったら・・・
 基本的にはマクマーフィvsラチェット看護師長といった感じで、こう書くとラチェットさんがとっても悪者のような感じがするのですが、実はそうでもないのです。彼女は彼女なりに信念を持って患者さんたちに接している・・・つまり彼女も患者さんたちのことを思って彼らに接しているのです。ですから、彼女を「悪」と規定して観ることもできないんですよね。ですから却って観ているうちに複雑な気持ちになってくるのです(笑)

 ラスト近く、マクマーフィはなぜ逃げなかったのか?単に酒を飲んで「眠り込んでしまった」からなのか?私にはそうは思えません。もしそうだとしたら、あまりにもそのミスがばかばかし過ぎるでしょう・・・。一緒に生活しているうちにいつの間にかここの患者たちに「共感」を感じてしまったのでしょうね。言ってみれば「俺たちは仲間じゃないか。」みたいな。そしてそれがラストのチーフの行動にもつながっていく・・・。
 まさにあのマクマーフィのラストは衝撃的でした。現在はおこなわれていないといわれているロボトミー手術に一石を投じるものだったんだろうと思いますし、その直後のチーフの姿とともに、何とも言えない不思議な余韻を残すラストでした

 本作品、ここでは書ききれないぐらいにたくさんの問題をはらんだ作品だと思います。もしかしたら監督さんや制作サイドも考えていなかったような問題も出て描けてしまっているのではないかと思います。あとは観た人が様々に問題点を感じて、様々に考える・・・といったところでしょうか。
 いろいろな問題を含めて、私は「人間の尊厳」とはどういうことか・・・について考えさせられました。「時計仕掛けのオレンジ」にもラストでロボトミー手術が出てきます。あのような状況でも、あの手術には反対だ!と言えるかどうか・・・。もうしばらく、考えてみたいと思います。
 見終わって、後味すっきり・・・とは言えませんが、いろいろと考えさせられる作品でした。 

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

 

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