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2014年5月19日 (月)

映画の話・810 「 そこのみにて光輝く 」

___156 この作品、はじめは正直まったく興味がありませんでした。家の近くの映画館でも上映してませんし。けれども、お友だちのみなさまの高評価に俄然興味が増し、先日観に行ってきました。うちの近所で唯一上映しているのが、都会にあるいわゆる「ミニシアター」。でも、お客さんは満員でした。満員(と言ってもキャパ60くらいですけど)の映画館で映画を観るのは久しぶりでした。では、感想



 う~~ん、悲しい映画でしたね~。いえ、そんなふうに言ってしまうと、ちょっとまた違うようにも思うのですが。でも、「生きる」ということの「カッコ悪さ」「一筋縄ではいかない様子」が見事に描かれておりました。
 「生きる」ということはきれいごとではありませんよね。この映画の中のようなことまではなかなかありませんが、それでも誰もが多かれ少なかれ「泥水の中を這いつくばる」ような思いをして、生きているんですよね



 仕事中の事故がトラウマになって自暴自棄な生活を送る綾野剛さん。家族の生活を背負わされて様々なことを受け入れるある意味「聖母」のような池脇千鶴さん(以前から好きな役者さんです。でも、今までは清純なイメージだったのですが、いつのまにかこんな「艶」のある演技が出来るようになっていたのですね~)。そして二人を結びつける菅田将暉くん。この菅田将暉くんがいいんですよね。友だち思い、家族思いで。ただ、その「優しさ」が悲しい結末を呼び起こすのですが。ラスト近く菅田将暉くんが、祭りの情景とあの音楽の中、元男組・高橋和也さんの元に向かうシーンは本当にドキドキハラハラしました

 池脇千鶴さん・綾野剛さん・そして菅田将暉くん、それぞれに心に傷を持ちながらそれでも「たくましく」生きていきます。先ほど「悲しい映画でした」と書きましたが、それでも「お涙ちょうだい」ではまったくありません。悲しいながらも不思議と「希望」や「この先にある幸せ」感じさせてくれます。ラストシーンは象徴的です。この三人なら、目の前の苦労も乗り切って、また幸せをつかんでくれるのではないか、そんなことを感じさせてもらえるのです。生きることはきれいごとではありません。(拓児がやったことはもちろんダメですが)時には泥まみれになりながらもなんとか生きていけば、そのうちに「光」が見えてくることもあるのではないか、そんなことを感じさせてくれる映画でした。 

 追伸:呉美保監督、「オカンの嫁入り」の雰囲気とはちょっと違っていました。どちらかというと西川美和監督作品のようでした。「ゆれる」あたりがお好きな方にははまると思いますよ。あと、タナダユキ監督の雰囲気もあったかな。そうそう、佐藤泰志さん原作ということで、「炭海市叙景」とは似ている気がしました。








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