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2014年4月 5日 (土)

映画の話・796 「 しあわせのパン 」

20110831025fl00025viewrsz150x1 2011年の日本映画です。

 きれいなきれいな映画です。北海道を舞台に、まさにパウダースノーやダイヤモンドダストがキラキラしてて、観ている私まで、そのキラキラした空気の中にいるような気がしてきます

 で、観る前は、そして観はじめて半分ぐらいたってからも、それだけの映画かなあと思っていたのですが、三組目のお客さま、中村嘉葎雄さんと渡辺美佐子さん演ずる老夫婦の物語を観て、その感想は一変しました。いえ、この三つ目のエピソードについても、「辛気臭いなあ」なんて思いながら初めはちょっと斜に構えて観ていたんですけどね

 生きることに絶望した老夫婦が死に場所を探してやってきた月浦。年老いて子どもも亡くし、生きる希望を失っていた老夫婦。まさに「今」も「死ぬこと」を考えているおじいさんとおばあさん。けれど、今までパンを食べなかったおばあさんがはじめて「マーニ」のパンを食べ、「おいしいなあ。明日もこんなおいしいパン、食べたいなあ・・・」とつぶやく。そしておじいさんはその言葉を聞いて号泣・・・。このシーンは、私の心にもかなり響きました
 思えば「生きる」とはこういうことかもしれません。毎日そんなに楽しいことばかりはありません。年齢を重ねると、むしろ悲しいこと、つらいことの方が多くなってくるのかもしれません。けれど、「劇的にうれしいこと」は起こらなくても、おいしいものが食べたい、いい景色を見たい、などといったほんのちょっとのことを楽しみにして、人間は生きていけるのかもしれません。いえ、そんなに豪華な食事でなくてもいいのです。まさに映画の中の「ちょっとしたパン」でいいのです。でも、それをたとえば週に一日食べるために、残りの6日はコツコツ働く・・・。それでいのだと思います。これこそが、「人生」なのでしょう

 正直に書きますと、最初と二つめのエピソードには共感できないことも多々あったのですが、そのマイナスイメージも三つめのエピソードで吹っ飛んでしまいました。そして三つのエピソードのあとにある、すべての「まとめ」のような心温まる映像とエピソード。観終わって心が温かくなりました。

 北海道・月浦の空気、景色、それから主演の原田知世さんと大泉洋さんの温かさ。合わせてあがた森魚さんの雰囲気。すべてがよかったです。原田知世さんは本当に「清潔感」という言葉を人間にしたらこうなった!みたいな人ですねえ。うまく表現できませんけど。それからあがた森魚さんは、途中から「おぎやはぎ」の矢作さんにも見えてきましたが、今までのイメージにはない、まるで妖精の森の案内人のような感じがよかったです。観始めたころ、観終わったころより、あとになって心に沁みる作品でした

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)




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コメント

私もこの映画大好きなんですけど。
雰囲気が観ているだけで落ち着くので…
ichiさんの感想を読んで、なるほどと感動?納得してしまいました♡
その1日の為に働く…
楽しみの為に1日1日をがんばろうと思いました。
なんかハッとさせられた映画の話でした、ありがとうございます!!

もぐさんへ

 共感いただきありがとうございます。私も好きです、この映画。原田知世さんのファンだということもあるのですが、上で書きましたように、日常の中の小さな幸せを感じさせてくれます。小さな幸せを探すことが、日々大切なことだと思っています

 そうそう、今日(4月6日)は大泉洋さんと一緒でした

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