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2014年1月25日 (土)

映画の話・734 「 ジョゼと虎と魚たち 」

18_12281711 2003年の日本映画です。

 先日、4回目の鑑賞。何度見ても「よくできた映画だなあ」と感心してしまいます。この映画のすごいところは、すべてにおいて「リアリティ」に溢れているところです。足が悪いのに、ジョゼはなぜあんなに健康的な足なの?・・・などという疑問は「末節」なことだと思うので、この際気にしておりません(笑)。単なる「差別をしちゃ、だめ」という映画にも終わっていませんし、「愛があれば、なんでも乗り越えていける♪」という現実逃避映画でもありません。書いていけばきりがないのですが、すべてのキャラ、すべてのセリフ、すべての表情、すべての設定に、いちいち頷かされてしまうのです。いろいろ「きれいなこと」は言えますが、実際は、こうですよねえ


 海の底(自分の住むべき場所)で生活をしてきたジョゼ(池脇千鶴さん)が、恒夫(妻夫木くん)と出会って「海の上」に上がってくる。これからはここで幸せに暮らせるのかなあと思ったけれど、やっぱりそれは叶わぬ夢で、結局はまた「自分の世界」で生きていかなくてはならない・・・。ジョゼの思いは切なかったですが、ラスト、電動車いすで街を闊歩するその「視線」に、前向きな強い決意を見た気がしました

 でも、恒夫も責められないですよね。彼を責めることができる人がいるとしたら、よっぽどの人格者か、よっぽどの世間知らず(自分知らず)だと思います。最後は別れることが恒夫なりの「誠意」だったのでしょう。恒夫の号泣する姿にも、心を震わされました

 出演されていた方々は、みなさん、好演でしたね。元関テレのヤマヒロさんが出ておられたのにはびっくりしましたが(笑)。池脇千鶴さんはさすがの演技ですし、妻夫木くんも「悪人」の前からいい演技してたんだ!それから上野樹里さん。まだ「のだめ」の前ですよね。「体裁」と「本心」の間で揺れ動く女子大生をよく演じておられました。そうそう、若き日の新井浩文さんも出ておられましたね。
 で、あと、私は個人的に「おばあさん」を演じた新屋英子さんの演技も好きなのですよね~。淡々としながら強い決意を感じさせるせりふ回し、お見事ですわ。もっと映画で観たい役者さんです


 具体的なこういう体験(障害を持つ方とお付き合いするとか)は、なかなかないかもしれませんが、特に恋愛に限らず、誠意を尽くしているつもりだったのに、結局うまくいかなくなって、悲しい結果に終わってしまう・・・という経験は、特に若い時には誰にもあることなのではないかと思います。本作品を観て、私も若い時のそういう「苦い経験」を思い出し、ちょっと切なくなってしまいました。評価の方、実際は4.5くらいの感じなのですが、せっかくですので☆5つ、つけさせていただきます。

 

 私の評価:☆☆☆☆☆(5つが満点、つまり満点です)

追記:本作品のジョゼ、無愛想ながらも可愛いですよね。まるでムーミンに出てくる「ミー」みたいでした。でも、お話の展開としては、やっぱり「人魚姫」と言った方がいいのかもしれませんが。

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