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2013年4月30日 (火)

映画の話・628 「 藁の楯 」

___11 2013年の日本映画です・・・って言いますか、現在絶賛公開中です

 三池崇史監督・・・まさに「鬼才」ですよね。コミカルなものからハードボイルドなものまで、まさにジャンルにとらわれず「撮りたいものを撮る」。他の追随を許さない、本当に独特の世界を表現されている監督さんですが、それゆえ、「とってもおもしろい」作品もありますが、いわゆる「普通人」の私にはついていけない、正直に言うと「おもしろくない」作品も多々あったりします(ご本人様、ファンのみなさますみません)
 で、本作はどちらだろうと多少警戒の念も持ちながら映画館に足を運んだのですが、これがなんと、とってもおもしろかったです。三池監督独特の世界観は抑えられていたようにも思いますが、それゆえ(だかどうだかわかりませんが・笑)「普通の感覚で」とっても楽しむことができました

 で、感想。できるだけネタばれは抑えてあります

 少女をいたぶって殺し、逃走している犯人に対して、その少女の祖父に当たる大金持ちが懸賞金を懸ける。「その犯人を殺してくれたら10億円差し上げます」と。お金欲しさに犯人を殺そうとする人々とその犯人を護送するSP&警官の、いわば「追いかけっこ」。一見荒唐無稽なお話のようですが、これがなかなかリアリティーをもって描かれているのです。この手の作品が成功するか失敗するかは、この「リアリティー」が大きなカギを握っているように思います。少しでも「それはおかしいだろう(苦笑)」と思ってしまうと、もう映画にのめり込むことはできなくなってしまいます。けれどこの作品はギリギリのところでリアリティーを保っていました。犯人を殺そうとする人々にも、護衛する人々にも、リアリティーを感じました。最後まで緊張感を持って作品を楽しむことができたのは、この「ギリギリのリアリティー」のたまものだったのではないかと思います

 

 今、「緊張感」と書きましたが、まさに本作品、最初から最後まで、緊張感の連続でした。最後までまともに息ができませんでしたよ(笑)。東京までしっかりと「犯人」を護衛しながら連れて行くことができるのか?どこかから「追手」が出てくるのではないか?仲間であるはずの5人の中で、裏切ってるのは誰だ?・・・特に松嶋さん演ずる「白岩」が最後に襲われるあたりや、なんといっても大沢さん演じる「銘苅(めかり)」が「清丸(藤原さん)」の口に拳銃を突きつける場面、知らず知らずのうちに息を止めていたようで、場面が変わった瞬間に「はあ~~」ってなりました(余談ですが、映画館内のほとんどの人がそうであったようで、場面が変わった瞬間に映画館じゅうで「はあ~~」という息が漏れる音がしたのは、ちょっとおもしろかったです)

 

 作品中、出演者の口を借りて何度も出てくる「こんなやつ(清丸=犯人です)、守ってやる価値があるのですか?」という言葉、これは観ている方(私たち)もずっと感じていたことですよね。きっと監督さんから私たちに与えられた「問いかけ」でもあるのでしょう。様々な思いを持ちながらも最後まで任務をまっとうしようとする銘苅に白岩・・・。それに最後の清丸のあの言葉・・・。本当に難しい問題です。その答えは本作を観終わった後もずっと、観たものの心の中で繰り返し自問されることになるのでしょう。私の答えは・・・

 

 出演者の方々はみなさん好演、いや「力演」されておられました。大沢さんはもちろん、岸谷さんに伊武さん、そして若手の永山さんも本作品で一皮むけられたように感じました。それから賛否両論を集めておられる松嶋奈々子さん、私はよかったと思いますけどね。しっかり「クールビューティー」を演じておられました。ラストのシーンは、かなり泣けました(映画館だったので、心の中で)。そうそう、もちろん藤原竜也さんの悪役っぷりも「さすが」でした。

 

 テレビ局が制作に関わっている映画は、駄作が多い。キャンペーンを大々的に張り、予告で派手な爆発シーンなどが流れる映画は、見掛け倒しになることが多い。そういう思いを持って、あまり期待せずに観に行ったのですが、これは本当におもしろかったです。上映時間125分、本当に息をつかせぬ展開で、出演者のみなさまの好演で、しっかりと楽しませていただきました。評価の方、☆4・5というところなのですが、ちょっとおまけで☆5つにさせていただきます

 最後に、白岩さんの子どもさんが、これからも幸せにまっすぐに生きていってくれることを切に願います。あまり詳しく書くとネタばれになりますので、もうこれ以上は書きませんが。

 

 

 私の評価:☆☆☆☆☆(5つが満点です)

 

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コメント

早速コメントしてみます!
藁の盾観に行かれたんですね~
気になりつつ、DVD待ちな作品です(^o^)

三池監督ってほんとなんでも撮る!っていうイメージ(笑)
暴力全開なのからなぜに?にんたまらんたろう?!(笑)みたいな。なのであまり好きな作品って少ないんですよね~ってあまり観てもないんですが(^-^;
レビューを読んでみてこれは観てみたいな、と思いました!
ichiさんのレビューは読みやすいです。

また楽しみにしています。

たしかにテレビ局がする映画は公開前から番宣もすごいし、なんだろなんか俳優さんがタレント業させられてて可哀想だなぁとも思ったり(個人的に俳優さんはドラマ映画で活躍してほしいので)
映画云々よりいかに集客するか!みたいで(笑)
集客は大切だとは思うし、いい作品はヒットしてほしいですしね。

なんか初コメントがまとまりなくてスミマセン(--;)

もぐさんへ

 おっ、はやいですね~。早速のコメント、ありがとうございます

 上で書きましたように、私も「三池作品」はクセがあると思っておりますので、当たり外れが激しい印象があるのですが、この作品はとってもおもしろかったです。よろしければぜひ映画館で見てくださいませ。音響とか、迫力ありましたよ

 他の三池作品では「十三人の刺客」がお勧めです。ちょっとグロいですけど。あとは「一命」かな。すでに観られてたら、えらそうに言ってごめんなさい(笑)。

 私、「逆転裁判」で三池監督とご一緒したのですけれど、ものすごいバイタリティーの、オーラの凄い方でした。現場で一番お元気でした(笑)。

観てきた。(ネタバレ少しあり)
私も三池作品、苦手だったけど
これは面白かった〜
永山くん、頑張ってたね。
先ずあそこで泣きそうに。
かぁちゃんが一人ぼっち…に、弱い!
松嶋菜々子も良かったね〜
いい女優さんや💙
これまた一人置いて未だ死ねない…に、ウルッ😭
大沢くんは期待通りです💙💙
山崎努のヨレヨレぶりも流石だし
何気に音尾くん出てたし✨✨
確かに星5つ〜

エチュさんへ

 でしょ~。私も「家族愛」ものに弱いので、特に松嶋さんの最期のシーンではめっちゃ涙こらえました

 >山崎努のヨレヨレぶりも流石だし

 確かにヨレヨレしてましたね~

 久々に余韻の残る映画でした

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