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2013年4月

2013年4月30日 (火)

映画の話・628 「 藁の楯 」

___11 2013年の日本映画です・・・って言いますか、現在絶賛公開中です

 三池崇史監督・・・まさに「鬼才」ですよね。コミカルなものからハードボイルドなものまで、まさにジャンルにとらわれず「撮りたいものを撮る」。他の追随を許さない、本当に独特の世界を表現されている監督さんですが、それゆえ、「とってもおもしろい」作品もありますが、いわゆる「普通人」の私にはついていけない、正直に言うと「おもしろくない」作品も多々あったりします(ご本人様、ファンのみなさますみません)
 で、本作はどちらだろうと多少警戒の念も持ちながら映画館に足を運んだのですが、これがなんと、とってもおもしろかったです。三池監督独特の世界観は抑えられていたようにも思いますが、それゆえ(だかどうだかわかりませんが・笑)「普通の感覚で」とっても楽しむことができました

 で、感想。できるだけネタばれは抑えてあります

 少女をいたぶって殺し、逃走している犯人に対して、その少女の祖父に当たる大金持ちが懸賞金を懸ける。「その犯人を殺してくれたら10億円差し上げます」と。お金欲しさに犯人を殺そうとする人々とその犯人を護送するSP&警官の、いわば「追いかけっこ」。一見荒唐無稽なお話のようですが、これがなかなかリアリティーをもって描かれているのです。この手の作品が成功するか失敗するかは、この「リアリティー」が大きなカギを握っているように思います。少しでも「それはおかしいだろう(苦笑)」と思ってしまうと、もう映画にのめり込むことはできなくなってしまいます。けれどこの作品はギリギリのところでリアリティーを保っていました。犯人を殺そうとする人々にも、護衛する人々にも、リアリティーを感じました。最後まで緊張感を持って作品を楽しむことができたのは、この「ギリギリのリアリティー」のたまものだったのではないかと思います

 

 今、「緊張感」と書きましたが、まさに本作品、最初から最後まで、緊張感の連続でした。最後までまともに息ができませんでしたよ(笑)。東京までしっかりと「犯人」を護衛しながら連れて行くことができるのか?どこかから「追手」が出てくるのではないか?仲間であるはずの5人の中で、裏切ってるのは誰だ?・・・特に松嶋さん演ずる「白岩」が最後に襲われるあたりや、なんといっても大沢さん演じる「銘苅(めかり)」が「清丸(藤原さん)」の口に拳銃を突きつける場面、知らず知らずのうちに息を止めていたようで、場面が変わった瞬間に「はあ~~」ってなりました(余談ですが、映画館内のほとんどの人がそうであったようで、場面が変わった瞬間に映画館じゅうで「はあ~~」という息が漏れる音がしたのは、ちょっとおもしろかったです)

 

 作品中、出演者の口を借りて何度も出てくる「こんなやつ(清丸=犯人です)、守ってやる価値があるのですか?」という言葉、これは観ている方(私たち)もずっと感じていたことですよね。きっと監督さんから私たちに与えられた「問いかけ」でもあるのでしょう。様々な思いを持ちながらも最後まで任務をまっとうしようとする銘苅に白岩・・・。それに最後の清丸のあの言葉・・・。本当に難しい問題です。その答えは本作を観終わった後もずっと、観たものの心の中で繰り返し自問されることになるのでしょう。私の答えは・・・

 

 出演者の方々はみなさん好演、いや「力演」されておられました。大沢さんはもちろん、岸谷さんに伊武さん、そして若手の永山さんも本作品で一皮むけられたように感じました。それから賛否両論を集めておられる松嶋奈々子さん、私はよかったと思いますけどね。しっかり「クールビューティー」を演じておられました。ラストのシーンは、かなり泣けました(映画館だったので、心の中で)。そうそう、もちろん藤原竜也さんの悪役っぷりも「さすが」でした。

 

 テレビ局が制作に関わっている映画は、駄作が多い。キャンペーンを大々的に張り、予告で派手な爆発シーンなどが流れる映画は、見掛け倒しになることが多い。そういう思いを持って、あまり期待せずに観に行ったのですが、これは本当におもしろかったです。上映時間125分、本当に息をつかせぬ展開で、出演者のみなさまの好演で、しっかりと楽しませていただきました。評価の方、☆4・5というところなのですが、ちょっとおまけで☆5つにさせていただきます

 最後に、白岩さんの子どもさんが、これからも幸せにまっすぐに生きていってくれることを切に願います。あまり詳しく書くとネタばれになりますので、もうこれ以上は書きませんが。

 

 

 私の評価:☆☆☆☆☆(5つが満点です)

 

2013年4月27日 (土)

映画「藁の楯」観てきました

___11 今日も朝から、関わっている高校のラグビーチームの練習に参加してきたのですが、昼から時間が空きましたので、久々に映画館に足を運びました。特に観たい作品はなかったのですが、「舟を編む」それから昨日より公開されている「図書館戦争」に「藁の楯」、この中のどれかを観ようと思い、とにかく映画館に向かいました。実はクレヨンしんちゃんの今公開している作品もかなり評判がいいようなのですけれど、さすがにおじさん一人では行けませんでした

 で、映画館についてどれにしようかな~と考えたところ、やはり映画館なら迫力ある映像・音響のものがいいだろうと思い、「図書館戦争」と「藁の楯」で迷いましたが、結局「藁の楯」にしました。

 監督は鬼才三池崇史さん。独特の世界観で撮られる監督ですので、その辺もちょっと心配(笑)だったのですが、映画の方は、めっちゃおもしろかったですわ~。「十三人の刺客」もおもしろかったですが、もしかしたら本作はそれ以上。もちろんジャンルは違いますが、三池作品では一番の出来かもしれません。

 また詳しい感想は近々「映画の話」で書かせていただきますが、私としては大満足。凄い緊張感で、息をするのを忘れるほどでした。大沢たかおさんも松嶋奈々子さんも、よかったですよ。そうそう、藤原竜也くんも(苦笑)。

 映画に行こうかどうかもちょっと迷ったのですが、行って大正解。充実したGWの最初となりました。このGW、私はほとんどお休みはありませんけどね

2013年4月24日 (水)

映画の話・627 「 渇き 」

20091217006fl00006viewrsz150x1 2009年の韓国映画です。

 ジャンルとしては、ホラー映画ということになるんでしょうね。ただ、韓国映画らしく、笑えるところもたくさん。主役二人の間で、ずぶぬれになったガンウ(シン・ハギョンさん)が寝ている映像なんて、怖さを通り越して笑ってしまいました

 主演が韓国を代表する演技派ソン・ガンホさんだということで、観る前はその演技に期待しておりましたが、観てみるとソン・ガンホさんを凌駕する方が(いえ、もちろんソン・ガンホさんもよかったのですけどね)

 それはテジュを演じたキム・オクビンさんです。80年代に人気のあった杉浦幸さんを思い出させるような(いえ、思い出したのは、私ぐらいの世代以上の方々だけでしょうが・・・汗)キュートなルックスに、それに似合わぬ体当たりの演技。最初の登場シーンのみすぼらしい姿から、ソン・ガンホさんとのかかわりの中で変わっていく様子、そしてバンパイアになってからの妖艶なお姿。本当に魅せられました。惹かれました

 ソン・ガンホさん主演ということで、どうしてもその点を中心に作品解説がなされてしまうのはある程度仕方がないとは思いますが、本当はキム・オクビンさんのための映画だと行っても過言ではないと思います。そう言ってもいいぐらい、この作品の彼女は輝いておりました

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・626 「 戦場のメリークリスマス 」

514chv6z8l_sl500_aa300_1 1983年の日本・イギリス合作映画です。

 お話の方、正直に言いまして、まぁ普通です。それなら、なぜこれほどまでに有名で、映画史に残るような扱いをされているのか。それはひとえにビートたけしさん(本作では”TAKESHI”とクレジットされております)の「怪演」と、坂本龍一さんによります有名すぎるほどに有名なあのテーマミュージックによるのではないかと思います

 公開当時、デビット・ボウイさんと坂本龍一さんの共演も話題になりましたが、こうやって観てみますと、演技の方はそれほどお上手ではありませんね(ファンのみなさま、ご本人様、すみません・汗)。確かに存在感はありますけれど。

 たけしさんも、演技がうまいかどうかはよくわからないのですが、「味」はありますよね。途中、そしてラストの「メリー・クリスマス!」は確かに印象に残ります

 ちょっと辛口なことを書いてしまいますが、テーマミュージックがいかに作品に影響を与えるか、その象徴のような映画でありました。視点を変えて見ると、ラストのテーマミュージックまでの長い長い前置きのVTRであるとすら言えてしまうかもしれません。テーマミュージック一つで「映画史に残る名作」になることができた、稀有な作品・・・とまで書くと、ちょっと言葉がすぎるかもしれませんが・・・

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

 

2013年4月21日 (日)

映画の話・625 「 アウトレイジ 」

20100129010fl00010viewrsz150x1 2010年の日本映画です。

 私、元来暴力的な映画は嫌いなんですよね~(汗)。ですから、まさに私の好みから完全に外れているであろう本作、きっと観ることはないだろうなあと思っていたのですが、少し前の続編「アウトレイジ ビヨンド」の宣伝活動(笑)、それに実際に観られた方の評判の良さに心を動かされ、「まずは前作の『アウトレイジ』からちょっと観てみようか・・・」との気の迷いが起こりまして、観てみることとあいなりました

 いや~、おもしろかったですわ~。本来、暴力が前面に出て、お互いに敬意もなく罵り合い、こんなに簡単に人が死んだりする映画は苦手・・・というか嫌いだったはずなんですけどね~。でも、それなりに楽しむことができました

 

 その理由の一つは、ストーリー全体、もしくはお話の一つひとつの場面は「殺伐」とした、シリアスなものなのですが、なぜか、心の中で「笑い」のようなものが起こってくること。これ、うまく説明できないのですが、大人の男が大きな声を出し、命を賭けて争い騙しあっているその姿に、何かしら滑稽なものを感じてしまうのです。いえ、その筋の方々に対して言っているのではありません。あくまでも「この映画」についてのことなのですが。このあたりがいわゆる昔からある任侠映画とは違う、北野映画の持ち味と言えるのかもしれません。北野武監督が狙っていたかどうかはわかりませんが、確かに本作の「味」になっていたことは否めないでしょう。

 実際にはやはり「怖い」映画でした。けれど、映画としては予想外におもしろかったです。私の中にこういう作品をおもしろいと思える部分があるんだなあと、新たな発見をさせられました。実際の世界では、私はこういう世界とはかかわらないでこれからも生きていきたいなあと改めて思いましたが、映画のほうは続編「ビヨンド」も観てみたいなあと思いました。喰わず(観ず)嫌いになっておられるみなさんも、ご覧になってみると、けっこうおもしろいと思われるかもしれませんよ

追伸:豪華な役者さんぞろいですが、中でも加瀬亮さん、よかったです。今までにない役柄を演じられて、演技の幅を確実に広げられましたね。

 

 

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

 

2013年4月17日 (水)

映画の話・624 「 SRサイタマノラッパー 」

20090202011fl00011viewrsz150x1 2008年の日本映画です。

  以前から「いい、いい」との噂は聞いておりましたので、単館系の好きな私としましてはかなり興味を持っておりました。おのずとハードルの上がってしまいます

 ハードルが上がってしまっていたのがいけなかったんでしょうか、実際に観てみると、正直「それほどでも・・・」といった感想でした。絶賛されておられるみなさま、すみません。もちろん、悪くはなかったのですけどね。

 いわゆる青春ものですよね。ラップ・Hiphopなどをやりながら世間的には突っ張った感じで生きている若者が、内面ではいろいろな苦悩を抱えていて、それとどう向き合っていくか・・・といった感じの映画です。「ラップ」を中心に据えているということで、新しい感じもしますが、テーマとしては以前からよくあるものだと言えるでしょう
 それぞれの若者の苦悩はよく描けていたと思いますし、そのあたりに(特に若い人には)共感された方が多くいらっしゃることもよくわかるのですが、ある程度年齢を重ねた私から見れば、「いつまでも夢を追い続けることが正しいことではない」ということもよくわかっておりますので、主人公の生き方自体に「絶大なる共感」ができませんでした。そのあたりが、最初に書きました「それほどでも・・・」という感想につながっているのだと思います。ラストも、ラップをやめて土木作業員をしている「彼」のほうに、じつは共感してしまいました(笑)。でも本当に、夢をあきらめて現実を直視する方が、実は勇気のあることなのですよ

 何度も書きますが、決して面白くなかったわけじゃないのですよ。でもね、やっぱりある程度年齢を重ねた「おやじ」からみれば、「まあまあ」という感想になってしまいました。ファンのみなさまの反感を買いそうですけど(笑)。気分を害された方には、ごめんなさい

 

 

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

 

2013年4月13日 (土)

映画の話・623 「 鉄道員(ぽっぽや) 」

18_11981911 1999年の日本映画です。

 厳しい自然の中、愚直にまっすぐに生きてきた不器用な男性の人生が描かれております。そういう意味ではまさに「健さんのための映画」といえるかもしれません。愚直にまっすぐに生きてきた中で出会う出来事、そして人々とのふれあいに心を動かされます

 この映画、私にとっては定番の「泣き映画」なんですよね~。観るたびに、同じ場面で泣いてしまう。今となってはその場面を思い出すだけでも涙が出てくる。それはどの場面かというと、広末涼子さんが登場する場面。ネタバレになるといけませんので、広末さんの役どころについては詳しくは書きませんが、特に広末さんが「何者か」がわかったあとの健さんとのやり取り(涙)。ここでの心のふれあいは私の琴線にびんびん響いて、何度観ても号泣せずにはいられません

 あと、作中何度も出てくる健さんのセリフ、「な~~んも」も、とっても印象的です。「いえいえ、どういたしまして。」というような意味なのですが、無口な健さんの不器用な優しさが凝縮されたような言葉だと思います。暖かい言葉です

 そしてある意味「ハッピー・エンド」、良くも悪くもいかにも日本映画らしい・・・といえばその通りだと思います。お涙ちょうだいに走っているところも否めません。けれど、古き良き「日本の男」の生きざまを縦軸に、亡き娘との交流を横軸に描いた本作品、観るたびに私は心を動かされずにはいられません

 

 

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

 

映画の話・622 「 バッテリー 」

20070208001fl00001viewrsz150x1 2006年の日本映画です。

 文部科学省推薦・・・って感じの映画でしたね。学校の映画界で上映されるにはもってこいのような

 なかなかの高評価のようですが、私にはそれほど響きませんでした。いえ、悪かったというわけではないのですよ。はっきり書きますと、「まあ、ふつう」といったところでした

 なにかね~、深みを感じなかったのです。主役の巧くんの苦悩や努力、挫折からの復活も、なにかしらあっさりしておりますし、他の人々を取り巻く様々な問題もあっさりしすぎ・・・かなあ。きっと原作ではしっかりと描かれているのでしょうけど、やはり2時間ほどの映画にしてしまうと、こういう感じになってしまうのは仕方がないことなんでしょうねえ

 あと、お母さん役の天海祐希さん。いわゆる「普通の」女性役は珍しいですね~。でも、巧にきつすぎ(笑)。あれじゃ、巧はグレちゃいますよ最後には和解しておりましたが・・・(苦笑)

 巧役の林遣都くんは、こういう爽やかスポーツ少年・青年役が本当にはまり役ですよね。ただ、いつまでもこういう役ばかりやっていられませんので、そろそろいろいろな役に挑戦された方がいいと思います・・・って、数年前からやっておられますよね。今後、どんなふうに幅を広げていかれるか、見届けていきたいと思います。

 とにかく、それなりには良かったのですが、いわゆる普通の「爽やか・青春映画」の域は出なかったように感じました

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

2013年4月 8日 (月)

映画の話・621 「 メゾン・ド・ヒミコ 」

20050712001fl00001viewrsz150x1 2005年の日本映画です。

 う~~ん、なかなか考えさせられる映画でした。こういう切り口の作品は、なかなかありませんよね
 最近は個人の趣味・趣向もある程度認められるようになってきて、以前なら差別的な目で見られるようなものも社会的地位を得られるようになってきました。ただ、それでも時と場合によっては、やっぱりかなりむつかしい立場に立たされることがあるんですよね

 ある程度生きていれば誰にでも必ず訪れる「老い」の問題。こう書くと差別的に感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、いわゆる性的にアブノーマルな趣向をお持ちの方は、老いてからも世間の「常識」の中で不自由な思いをされることが多いのでしょうね
 そういう意味では本作に登場するような「ゲイのための老人ホーム」は、そういう方々にとってけっこう居心地のいい場所なのかも知れません。実際にあるのかどうかは知りませんが、必要な場所なのかもしれませんね。

 出演しておられる皆さん、ほぼノーメイクで少々屈折した役どころを演じた柴咲コウさんなどの有名どころもそうですが、ゲイのおじいちゃんがたが、いい味を出しておられました。全体的に静かなトーンでお話は進んでいきますが、観終わってしんみり、いろいろと「老い」そして「人生」について考えさせられました。まだまだ自分では若いと思っている「現在」も幸せにすごしたいと思いますが、老いてからもそれなりに「幸福」な日々をすごしたいものです

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です)

映画の話・620 「 ハートロッカー 」

20100105010fl00010viewrsz150x1  2008年のアメリカ映画です。2009年アカデミー作品賞受賞作

 2009年に米アカデミー各賞を総なめにした作品です。ただ、そのことには批判もかなり多いような・・・。この年は「アバター」が公開され、「どう見てもこっちだろう」とおっしゃる方が多かったのでしょうね(確かに私も「アバター」は映画界の一つの革命だと思っております。実際「賞」をとっても不思議ではありませんでした)。それに、内容がどうしても「アメリカ軍によるイラク介入賛美」ととられ、政治的なものを感ぜずにはいられませんし。
 そういう意味では確かに本作品、素直に「感動」できないところも多いのですが、そういういろんな背景と切り離して純粋に「戦争映画」として観ると、個人的にはなかなか良い出来だったのではないかと思います。そこが切り離せないんだとお叱りを受けそうですが(苦笑)。

 私、最近の戦争・反戦映画には、ほとほと参っております。本当に、いいものがない。戦争映画は、「かっこいいだろ~」という感じで作られるものは論外で、「いかに戦争はダメか」を訴えるものでなくてはならないと思っています。ところが最近では「反戦」を基本に据えながらも、そこに恋愛が絡んで来たり、戦闘シーンの迫力だけに拘ったりして、違った方向にずれていると感じるものが少なくないのです。
 そういう中で観た本作、これはなかなか観せてくれたと思います。イラクで爆弾処理をするアメリカ兵。その仕事ぶりを描いただけ、といえばそうなのですが、その「描いただけ」がいいのです。そのあたりがとてもリアルで、兵士の辛さ・虚しさがよく表現されていたと思います
 そして、映画では焦点があてられてはいませんでしたが、アメリカ軍と相対するイラクの人たちの辛さ・苦しさも、私はとっても感じました。DVD売りの少年のエピソードなんかは、とっても悲しかったですよね。この映画、単なる「いいもの・わるもの」という観かたではなく、どちらの立場、その背景も客観的に観てほしいなあと思います。

 先述のように本作品は「アメリカ軍によるイラク介入賛美」ととられることが多いようですし、実際そのような意図で作られたのかもしれませんが、私は、「アメリカの兵隊さんたちも大変、イラクの人々も大変」というふうに感じました。結局、戦争は、一部の人は除いて、大多数の人にとってはいいことんなんて何一つありゃしない!。イラクのことにしても、アメリカが介入していることはいわゆる「おせっかい」にしかなってようですよね。難しいことはいろいろとあるのでしょうが、その国のことはその国に任せればいいんじゃないかなあ・・・というふうに思いました

 まあ、なんにしても、戦争の悲惨さをずいぶんと伝えていたとは思いますし、変にテーマがぶれることもなかったように思いましたので、私は「反戦映画」としてそれなりの評価はしたいと思います。「否」の方々に叱られるかな~・・・。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

2013年4月 7日 (日)

フジTV系二夜連続ドラマ「女信長」観ました

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 おととい・昨日(2013.4.5~6)とフジTV系で放送されましたスペシャル時代劇「女信長」、観ました。私にもちょっと「ご縁」のあった作品です。どんなご縁かはここでは書きませんが(笑)。これ、本当は昨年末に放送される予定だったのですが、音楽監督が「あの」久石譲さんに決まり、その久石さんのこだわり(納得する音楽を作りたい)で放送日が延期されていたのですよね~。で、今回ようやく放送と相成ったわけです。で、以下、感想。ちょっとネタばれあり・・・かも

 世紀の武将・織田信長は実は女だったというのがこのお話の核。そのことをめぐって巻き起こる様々な策略・謀略、また様々な人の悩みなどなどが、新しい視点で描かれております。先日まで放送されておりました男女逆転「大奥」もそうだったのですが、時代劇に新しい風を吹きこむために、今までにない斬新な切り口が求められている、そんな時代なのかもしれませんねえ。それはそれでまあ、いいことだとは思いますが、昔ながらのいわば「偉大なるマンネリ」とでも言うような時代劇も、また懐かしくはあります。少なくとも、時代劇本来の持つ「重厚さ」は私は好きなのですけどね

 実は女であった「信長」を演じられたのは、天海祐希さん。とってもかっこよく演じておられましたが、考えてみればそれもそのはず。元宝塚の男役トップですものね。そりゃ、はまり役ですわ~。甲冑(ちょっとおしゃれなやつね)姿もとっても似合っていて、かっこよかったです

 でもね、合わせて書きますと、女性の姿になった天海さんのいわばラブシーンがあるのですが、これがちょっと違和感あり。いえ、女性の姿でもお美しいのですけれど、観ている私としては、そういう姿はあまり期待していないんですよね~(ファンのみなさま、怒らないでね)。それよりもやっぱりかっこいい姿が観たい。こんなふうに周囲に期待されることも、「女・信長」の苦悩と重なっていたりして。でも、おヒゲ姿など、他の方が演じられれば滑稽に見えたであろうこともぴったりはまっていて、さすがは天海さんといったところでした

 他にもいろいろな著名人の方が出演されていて、なかなか豪華でしたね。Img_1621演技者としては伊勢谷友介さん、うまくなったなあと感心しました(上から目線ですみません)。ちょっとした悪役をうまく演じられてました。

 「豊臣秀吉」さんがいわゆる「悪者」として描かれ、悪名高い「明智光秀」さんが「いいもの」として描かれているあたり、なかなかおもしろかったです。史実に対して「違う可能性」を探し出し、別の角度からアプローチする・・・時代劇のみならず様々なドラマの新しい手法となりそうです。

 先ほども書きましたが、時代劇本来の持つ魅力の一つである「重厚さ」はあまりImg_1622
ありませんでしたが、それなりに気軽に楽しめる、そんな作品であったように思います。それぞれの俳優さんの個性は楽しむことができました

 *業務連絡:私自身はほとんど見つけられませんでした。この辺にいるのは間違いないのですけど(写真2・3枚目、笑)。

 

2013年4月 3日 (水)

名もなき桜・2013

Img_1584_2 毎年ご紹介させていただいておりますので、今年も・・・。

 うちの近所の、弘川寺に行く途中の、名もなき桜です。私のお気に入りです

 この桜は、今年もそれなりに美しかったです

2013年4月 2日 (火)

映画の話・619 「 カラフル 」

20100524023fl00023viewrsz150x1 2010年の日本映画です。

 アニメ映画ではありますが、非常に大人向けの作品でありました。エンドロールで気づいたのですが、監督は「あっぱれ!戦国」や「オトナ帝国」そして「河童のクゥ」の原恵一さん。どうりでメッセージ色の強い作品だと思いましたよ(笑)。原作品大好きな私、そういえばこの作品が公開されたとき、観に行きたいなあと思ったことを、これもエンドロールに監督の名前を発見して、思い出しました。年齢を重ねると、忘れっぽくなります(笑)

 作品のほうは、人の「生き死に」に関わることがテーマ。ですから、かなり重いです。ただ、それを良くも悪くもサラッと描いているのは間違いないです。まあ、2時間程度でまとめなければいけませんから、こんな感じになるのは仕方ないかなあと思います。
 今、「人の『生き死に』に関わることがテーマ」と書きましたが、別の角度から書きますと、現在世間を騒がせている「いじめ問題」も、大きなテーマの一つでしたね。もともと主人公の真が自殺(未遂?)をする要因の大きなひとつであったと思われますし。でもね、途中、といいますか終盤に差し掛かったころ、夕食を食べながら真の受験先を家族で話し合うシーンのところで、「友達としゃべったり、一緒に学校に行ったり、そういう普通のことがしたいんだ」と涙ながらに真が語るシーンは、かなりグッときました。そうなんですよね。幸せってこういうことなんです
 いままでいじめられ、もしくは同級生たちから無視されながらもそれを受け入れ、なんとか折り合いをつけて日々を過ごしてきた真。けれど話をする友達ができ、休日には一緒に出掛けたりして、一人じゃないことの「幸せ」に気づく。本当に(特に若い人にとっては)友達の存在は大きいですよね。自分のことを理解してくれる人がいたら、そして自分のことを大切に思ってくれる人がいたら、それだけで人間は生きていけるはず。苦しい立場に立ってしまうと、周囲が見えなくなって「自分は一人ぼっちだ」なんて思ってしまうのですが、実際は家族や友達、そしてもしかしたら未来の友達、自分のことを理解してくれる人が必ずいるものです。私もそのことを忘れずにいたいなあと、この映画を観て改めて思いました

 あと、これも本作の山場のひとつだと思うのですが、人間は「カラフル」でいいってこと。まさにそう思います。日本社会は「異質」を嫌いますし、自分たちと違う「色(個性)」を持つ人に対してとっても辛く当たるという特徴があります。それが現在の「いじめ問題」を生み出している一つの要因だろうと思います。みんながもっと「カラフル」になって、もっと他人の「カラフル」を理解し包み込むことができたら、世の中はもっと住みやすくなるのになあと思いました。

 けっこう賛否両論あるようですが、私は好きな作品です。ラストに流れる「青空」。元々はブルーハーツの曲だそうですが、これもまた素晴らしくて、思わず聞き入ってしまいました。「生まれたところや 皮膚や目の色で いったいこの僕の 何がわかるというのだろう?」・・・う~~ん、真理です

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

”One More Kiss” By Rebecca




YouTube: レベッカ - ONE MORE KISS

 思い出に残る、あまり知られていない歌シリーズ第21弾でございます。でも、先ほど調べていましたら、同じ回数のものが数度ありまして、実際には23曲目のようですけど。

今回は大学時代に大好きだった、いわば青春をともにしたREBECCAの「One more kiss」を取り上げたいと思います。この曲、レベッカとしてはすでにピークを過ぎたころに発表されました。言わば、最後にぱっと光った花火のような感じですかね。曲調も切ないバラードで、歌詞がまた遠い幸せなころを回想するような内容で、聴いていると心に沁みわたってきます。

 

当時も、この曲を聴くとノスタルジックなものを感じて切なくなったものですが、時を経て今聴くと、また違った切なさをかんじてしまいます。レベッカの最後の雄姿・・・といった感じです。

 

 

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