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2012年11月 5日 (月)

ラグビーに、似たスポーツ

2012010313590000 数年前、夏の菅平高原でこんな光景を見た。近畿の強豪校と九州の強豪校との練習試合で、片方のチームの関係者(監督・コーチ)がレフリーを「ぼろくそ」にこき下ろしているのである。一つひとつの判定に対して大きな声で異議を唱え、それはもうクレームを通り越して品位のないヤジと化していた。それが前後半、一試合を通じておこなわれた。 

 そして試合が終わってから(私は「よせばいいのに」と思いながら見ていたが)レフリーがそのチーム関係者のところへ挨拶を兼ねた講評を伺いに行ったときにも、その方(チーム関係者)は「こんな最悪なレフリングは初めてだ!」などと心無い言葉を吐きかけておられた。

 

 その年以降、私は菅平高原には行っていないのだが、今年行かれた若手レフリーからも似たような話を聞いた。そのチームの笛を実際に吹かれたそうなのだが、同じような感じで徹底的にヤジられ、ひどい目に遭ったそうである。そのチーム関係者、全国的にも有名な強豪校の監督である。そして、そういう態度でも、かなり有名な方だそうだ。ちなみに指導者としては・・・非常に「優秀」な指導者としてその名をはせている。

 

 夏の菅平高原には高校・大学(中には中学も)のラグビーチームが一同に集まる。練習試合を繰り返し、来るべき秋冬シーズンに向けて今までやってきた成果を試し、足りないところを今一度確認するのである。

 

 そのような、シーズン前の総仕上げをすべき場所でそのような態度はいかなるものか?「ノーサイドの精神」「お互いに相手を尊敬・尊重する」「one for all, all for one」などというラグビー精神をほったらかしておいて、ラグビーの指導などあったものではない。ただ技術を磨き、「勝つ」ことだけを目的としてラグビーをするなら、それはもはやラグビーではない。ラグビーに似たような、違うスポーツ・・・である。

 

 もちろん、そうやってレフリーに「文句」を言う方や、そういう方を擁護する方々にも言い分はあるのだろう。「あんな笛では、選手が可哀そうだ。」「俺たちは人生をかけてラグビーをやっている。」それはそうだろう。言いたくなる気持ちも、わからないではない。けれど、レフリーもまた同じである。「いい加減な気持ち」でレフリーをやっている人なんて、日本全国を探しても、ほぼ皆無だろう。自分の時間を削りながら、仕事の後、トレーニングをし、ルールの勉強をする。休日返上でグラウンドに出ていく。時には奥さんや子どもに嫌味を言われながら、そしてグラウンドでは選手やチームに文句を言われながら、試合後は自己嫌悪にさいなまれながら、それでもまたグラウンドで笛を吹き続けるのだ。それはやはり「ラグビーが好きだから」。ラグビー界に少しでも貢献したい・恩返しがしたいと思っているから。

 

 ラグビーに深く関わってもう長い年月が経つが、いまだに「ラグビーに似たようなスポーツ」を指導されている指導者に出くわすことが多く、そのたびに残念に思う。ラグビーというスポーツはその精神性が大切にされるべきスポーツである。どんなに強くても、試合に勝てても、「相手に対する敬意を忘れない」「試合が終わったらお互いにたたえあう」などという気持ちを育てることが出来なければ意味のないことだし、それを教えることが出来なければ、指導者失格である。

 

 ・・・ちなみにこの指導者に率いられているチームが、先日の土曜日、今年も全国大会出場を決めた・・・。

 

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コメント

まぁラグビーとは違いますが空手の試合でそんなヤジが出たら
選手は失格で保護者も退場です
その道場は次から試合に参加できません
空手だと「あっ今の入ったのに!」ラグビーだと「今のオフサイドやろ!」とか
陰では言うかもしれないですがヤジというか
レフリーに対して直接罵る行為はありえませんね

きーさんへ

 いや、まさにその通りです。本来こんなことはあり得ないことなのです。けれど、試合会場でも、けっこう目にしますでしょ。ラグビー関係者としては、情けない話です

 ちなみにうちのチームには、徹底的に指導しております

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