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2011年12月23日 (金)

『 カムイ伝 (第一部) 』(白土三平・作)読みました

P1010095_2 私、思えば子どもの頃からこの作品の名前は知っておりました。その頃は正直、まったく興味はありませんでしたが

 ところが歳をとるにつれてどんどんと興味が増してきて、先日ついにオークションで買ってしまいました。第一部全巻セット(15巻)の「大人買い」です

 いや~、噂に聞いていました通り、内容は重い重い。映画化もされ世間で有名な「カムイ外伝」の方は、抜忍(忍者社会を抜けた)カムイを中心としたいわゆる冒険活劇でわかりやすいそうですが、こちらの「カムイ伝」の方は、大体が「カムイ」が主人公じゃ、ない。主人公はいわば、江戸の一時代、とある地域に生きる農民(百姓)とその下の階級に位置する被差別の人々。本来「カムイ伝」とは、この人々の、悲惨でありながらもたくましく生きる姿を描いた作品だと言えそうです。

 そして、一冊一冊が本当にじっくり書かれていて、セリフもとっても多いので、なかなか読み進みません(笑)。本当に読み応えがあります

 ただね~、読み終わっても「スカッ」とはしません。主人公たちがあれだけ苦労して、最後はこういう終わり方と、ちょっとびっくりしてしまいます。でも、かえってそれがリアリティーを生んでいるように思います。

 ・・・でも、今「読み終わっても」と書きましたが、実はまだこれで終わりではありません。あくまで読んだのは「第一部」の15巻だけであります。実はこの次に「第二部」全22巻(一部の単行本は、ラストの数ページが抜けているとの話もあります。謎です・笑)があります。そして「第三部」はいまだに執筆されていないそうです・・・。ちなみにこのほかに「カムイ 外伝」があります。

 先ほども書きましたようにこの作品、読んで「スカッとする」といった類のものではありません。けれど、この作品によって、わたしは初めて江戸時代の身分制度のひどさ、人々の(特に下層に生きる人々の)苦しさといったものを知ったように思います。いままで学校などで「士農工商・・・」などと学習してきましたが、それよりも何よりも、この作品によって「真の身分制度」がわかったような気がします。人の命のなんと軽いことか

 いわゆる「まんが」としての楽しさはないかもしれませんが、新しいことを発見させてくれる・新しいことを教えてくれるといった意味では、本当にすごいマンガだと言わざるを得ません。読んでいて「虐げられた人々の、それでも生きていこうとするたくましさ、人間の持つ奥深い力」を感じさせてもらえますし、なによりも作者・白土三平さんの気持ち・気魄に圧倒させられます。

 ・・・読み終わったときは、これ以上(第二部)はもういいかな・・・と思っていたのですが、しばらくたって、また「第二部」も買おうかな、という気になってきています。オークション、チェックしてしまいました

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