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2011年1月

2011年1月31日 (月)

『私はそれを我慢できない』(鷺沢萠・著)読みました・・・以前にね。

2011012521530000  ・・・名前くらい覚えてくれぃ私はワシザワでもモエでもないぞとプンスカぶりぶり。はたまた、トイレが長いと友人に立腹するが、私が短すぎるだけなのか深夜のドライブに行けばガス欠で、営業中のスタンドが見つからない・・・。あれってひどすぎそれってあんまりというトホホな事態、ムムムな状況に直面し続けるサギサワに、思わず同感、やがて納得、おまけに爆笑のエッセイ集。(新潮文庫・裏表紙の解説より)ですって・・・。

 この作品は上記の解説にもありますように、エッセイ集であります。私、鷺沢さんお書かれる、人生の憂いや機微を表現した「小説」も好きなのですが、それとはガラッと変わって、日々思うことをスパッと切られる「エッセイ集」も大好きなのです。ちょうど中島みゆきさんの「歌」も「トーク」も好き、という感覚に似ているかもしれません

 本作品もとってもおもしろく、私としては一気に最後まで読んでしまったのですが、特に冒頭の「短気は損気」なんて、私が普段から思っていることそのものでした。あと「お店の方々へ」なんかもまさに同感でした。

 このエッセイ集、なぜ私がこんなに気に入ってるかというと、そこに書かれている「怒り」も「笑い」もまさに私の感性と同じ。まさに「そうそう」とうなづきながら読むことができるからです。友だちの話を聞きながら「ほんまやな~」などと相槌を打ってる感じですかね。でも、本の中であっても、こういうふうに日常的な感覚の似ている人と出会うと、やっぱりうれしいものです

 私と感覚が似ていると感じておられる方は、一度読んでみてください。きっと気に入られると思いますよ。

 (追伸)この作品集の最後の方に「お楽しみはこれからだ」というお話があります。「若いころはよかったとよく言うけれど、そんなことはないよ。人生はこれから(歳をとってから)がたのしいのです。」とうお話なんですけど、それならばなぜ死んじゃったんだ~と、ちょっと悲しいものを感じてしまいました。

 私の(あくまで私の)評価:☆☆☆☆☆(5つが満点です。)

映画の話・356 「 ハモンハモン 」

21ynfa91fvl_sl500_aa300_1_2  1992年のスペイン映画です。

 まあ、いろんな方が書かれているとおり、めちゃくちゃな展開の映画でしたね。これもお国柄なのか、いろんな人のいろんな「欲」が、隠したり取り繕ったりすることなくストレートに表現されております。まあ、「はじらい」を美徳とする国に生まれた私としては、恥ずかしかったりちょっとうらやましかったり(笑)。でも、あれはちょっとやりすぎですけどね(呆)。

 途中、おもしろくなりそうな予感をさせる場面もあったのですが・・・その予感は見事に外れました。ラストシーン、結局なんなんだ?といった感じです。

 結局観るべきところは、若き日のぺネロぺさんと、スペインの真っ赤な夕日(朝日もかな)くらいでした。

 私の評価:☆☆(5つが満点です。)

2011年1月29日 (土)

「ちんけさんと大きな女たち」観てきました

P1010144  今日は元々オフでしたので、家で映画でも観ながらゆっくりしようかなあと思っていたのですが、おととい夜、登録してある「とある」サイトからメールがきまして、1月29日(土)の演劇のチケットをお安く販売しますので行きませんか?とのこと。その代金が本当にかなり安かったのと、出演者に黒谷友香さん・山崎静代さん(南キャンのしずちゃん)の名前があったのとで、「じゃ、ヒマだから観に行こうか」と思い、行ってきましたよ。

 公演のタイトルは「ちんけさんと大きな女たち」。三谷幸喜さんのお芝居なんかによく出ておられる、近藤芳正さん主催の演劇グループ(?)「バンダラコンチャ」の第二回公演らしいです。会場は大阪・岸和田市の波切ホールでした。私の家から車で約1時間、ちょっとしたドライブも楽しめましたよ

 俳優修業中の中年男(ちんけさん=近藤さん)はせこくて優柔不断で他人の気持ちがわからない。可愛い彼女(黒谷さん)がいながらも、彼女を幸せにしてあげられない。彼女との仲がぎくしゃくしだしたところで、ちんけさんの周りには不思議な女たちが(ちんけさんが作り出した妄想?)あらわれ、ちんけさんの成長を後押しする・・・。そして最後はちょっと切ないラストへ・・・。

 なかなか楽しかったですよ。深刻なお話でもなかったので、気軽に観ることができました。近藤さんは楽しかったですし(なにかしら、小堺一機さんとイメージがかぶりました)、黒谷友香さんはとっても可愛かったです。いえ、普段は「キレイ」というイメージだと思うのですが、このお話の中のキャラは「彼氏につくす素直な彼女」といった感じで、キレイというよりは可愛い感じでした。でも、顔が小さくて背はすらっと高く、やっぱり美しかったですけどね。お話の中とはいえ、「ちんけさん」がうらやましくて仕方なかったですよ

 それともう一人、「理想のおねえさん」をされていた穴田有里さん。素敵でした。演技もよかったですが、なんといってもその歌声。ミュージカル大好きなP1010145私としては、とっても引き込まれてしまいました。調べてみるといろいろミュージカルで活躍されているご様子。今度はあの「ミス・サイゴン」にも出演されるようです。要・注目です。(先ほどブログの方にコメントを入れさせていただいたら、お返事のコメントをいただきました。なんかうれしい。)

 いつも四季のミュージカルなどで3時間半くらいの演目を見慣れているので、今 日の1時間半ほどの公演時間は少し短くも感じましたが、それでも気楽な感じでよかったです。でも、ちょっと切ないラストの余韻を今でも少し引きずってますが。ネタばれになりますので書きませんが、人生、まあ、あんな感じですよね(って、観ていない方には何の事だか分りませんよね。すみません)。

 こういう演劇も、なかなか楽しくてよいなあと感じた、今日の公演でした

2011年1月28日 (金)

映画の話・355 「 僕の彼女はサイボーグ 」

20080117005fl00005viewrsz150x1  2008年の日本映画です。

 日本映画ではありますが、韓流テイスト満載ですね~。舞台も日本、出演者も日本人なのにこれだけ韓国映画っぽくなるなんて、監督の影響ってすごいんだな~と、改めて思いましたよ。監督はクァク・ジェヨンさん。これは観終わった後から知ったんですが「猟奇的な彼女」や「僕の彼女を紹介します」などを撮った方なんですね。どうりでこの映画、この二作と雰囲気が一緒だな~と思いました。チョン・ジヒョンさんと綾瀬はるかさん、チャ・テヒョンさんと小出くん、キャラがかぶってました(笑)。
 他にも、いろいろな物の撮り方、たとえば(少々汚い話ですみません。食事中の方には特に・・・ってこれを読みながら食事してる人はいないか・汗)真ん中あたり、クラブから出てきた小出くんがゲロを吐くところ・・・日本映画ではこういう(そのものずばりが映るような)撮り方、しないですよね。でも、韓国映画ではちょくちょくありますよね。たとえば「猟奇的・・・」の最初のシーンがそうでした。とにかく、韓国映画テイストが満載でした。

 ただ、お話としては、今一つだったように思います。ラストが最初の部分に戻ってくるような撮り方(韓国映画には特によくあるよるような気がします)は、謎解きのような感じもあってそれはそれで面白いんですけど、この映画はちょっとインパクトが弱かったかな~。

 私は韓国映画が大好きですし、その雰囲気も大好きです。(ついでにあとから確認してみると、クァク・ジェヨン監督作品はすべて観てました。「猟奇的・・・」「デイジー」とか、わりと好きですよ。)でも、雰囲気先行といった感じで、お話は今一つでした。映画としての評価は☆2つとしたいのですが、この作品の中の綾瀬さんがとっても魅力的でしたので、☆1つ追加させていただきます。私が元々この映画を見た動機は綾瀬はるかさんが観たかっただけなので、私は満足でした。小出くんファンの方にも楽しめると思いますが、それ以外の方には正直それほどお勧めいたしません。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

映画の話・354 「 冬冬(トントン)の夏休み 」

51qd26mkel_sl500_aa300_1  1984年の台湾映画です。

 名作と誉れ高い本作、私も期待して観ましたが、残念、私には響きませんでした。疎外感にあふれたこの感じ、「おばあちゃんの家」や「ニュー・シネマ・パラダイス」を観た時のような感じです。まあ、何作も映画を観ていたら、たまにはこんなこともありますよね(涙)。
 
 少年のひと夏の成長譚・・・う~ん、わかります。わかるんですが、私にはそれだけでした。いえ、決して悪いわけではないのですよ。雰囲気も昔懐かしいそれでしたし、私もノスタルジックな気分にさせられました。映像の中に古き良き日本の姿が重なって見えましたしね。

 「この映画、よかったな~」とおっしゃる方々には水を差すようで申し訳ないのですが、私はまあ、☆3つってところで。人の好みはさまざまってことで、ご容赦ください。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月27日 (木)

『 海の鳥・空の魚 』(鷺沢萠・著)

2011012521470000  ・・・どんな人にも光を放つ一瞬がある。その一瞬のためだけに、そのあとの長い長い時間をただただすごしていくこともできるような・・・。恋、カレッジライフ、うたかたの日々。まちがった場所に戸惑い、溜息しつつ、何かをつかんだ輝きの一瞬、喜びの涙がこぼれた。海中に放たれた鳥のように生きてゆく、大好きな仲間たち。新鋭女流のきらめく作品集(角川文庫・裏表紙の解説より)・・・ですって。

 鷺沢萠さんの代表的な短編集です。どの短編集もそれなりには好きですが、どれか一つと言われたら、私はこの作品集を選びます。大好きです。どの作品もきらきらしています。鷺沢さんの(長編も含めた)作品集の中で、一番一般向けという気がします。

 特に好きなのは「ポケットの中」。これ、高校の国語の教科書にも採用されています。亡くなってからも「自分」を支える「深大寺のおじい」の深い愛情が胸をうちます。続いて「柿木坂の雨傘」。お互いを思う父と娘の不器用な愛情にしみじみとした気持ちになります。「指」も高校の教科書に採用されております。若者の心の機微を描いた作品です。「星降る夜に」も、なんでもない日常を描いて秀逸です

 思えばこの作品集、日常の中の、特に生きていくのに不器用な人に対する愛情にあふれております。鷺沢作品の入門書としてうってつけです。興味のある方は、ぜひ読んでみてくださいね

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

映画の話・353 「 ハウルの動く城 」

20040908005fl00005viewrsz150x1  2004年の日本映画です。

 この映画でまず評価したいのは、声優のみなさま方。私、いわゆる本職の声優さん以外の方、つまりタレントさんが声優を務めるのは、基本的に大反対なんですよね。理由は二つ。まず、本職の声優さんの生活を圧迫するから。そしてなによりも、ヘタだから。本職の声優さん以外の方が声を出すと、やっぱりかなり違和感があります。そしてその違和感が、映画に集中できない元になります。

 ところがこの映画、主要なキャストは本職の声優さん以外の方が占めているにもかかわらず、あまり違和感がない。というか、実際うまいです。特に評価したいのはマルクルを演じられた神木隆之介くん。彼は本当にうまかった。もう本当に違和感無し。お見事でした。かつて天才子役ともてはやされましたが、いわゆる演技だけじゃなく声優としても本物でした。今は声変わりもされ、あの当時の声ではありませんが、それでも演技、そして声の演技の方は今でも素晴らしいです。
 それから地味ではありますがカルシファ~を演じられた我修院達也さん、いい味を出しておられましたね。あと、木村拓也さん、三輪明宏さんもしっかりとその役を演じられておられました。

 お話の方は、少々難解でしたね。すべて観終わった後、すぐにはわからなかったので後で反芻してみて、ようやく意味がわかりました。それでも、こんなに考えなければわからない作品ってどうなのでしょう?わかって「ああ、そうか~」とスッキリすればまだいいのですが、それほどでもなかったですし・・・

 奥が深いといえばそうなのかもしれませんが、私はやっぱり、作品としては「今一つ」といわざるを得ません。もちろん作画等、一定以上のレベルであることは認めますが。ただ、もう少し時間をおいて観たら、「すごい!素晴らしい!」となるかもしれませんけどね。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月26日 (水)

『 失恋 』(鷺沢萠・著)読みました・・・ずっと以前ですが。

2011012521540000  ここのところちょっと時間に余裕がありそうなので、以前読んだものの感想なども書きとめていこうかと思っております。内容を忘れてしまっているものについては、また再度読んで読後感を思い出したりしております。

 で、その第一弾は鷺沢萠さんの「失恋」です。ではでは・・・。

 ・・・黎子と悠介は、学生の頃からの”友人”。恋人同士であったこともないが、三十半ばになっても黎子が頼りにするのはいつも悠介だった。しかし、黎子の元夫が失踪し、二人の微妙なバランスが崩れて・・・「欲望」。年下の男との恋につまずいた銀座の女を描く「安い涙」。恋の喪失感をテーマに、さまざまな恋のかたちが繊細なタッチで描かれる。切なく、胸に迫る四つのラヴ・ストーリーを収録(新潮文庫・裏表紙の解説より)・・・ですって。

 実は(教科書や雑誌で読んだものは別として)私が初めて読んだ、鷺沢さんの作品集です。亡くなられたというニュースに接し、少なからず心がざわついていたときにふと書店で目にし、手にとって思わず買ってしまいました。タイトルと文庫本の表紙(写真参照)もかなり私の琴線に触れてきましたし。思えばここから私と鷺沢さんのおつきあい(というか、一方的にファンなだけですけど)が始まりました。そういう意味では私にとって、記念すべき作品集と言えるかもしれません。私に、新しい世界を見せてくれるきっかけになった作品集です。

 内容的には、それなりのグレードを保っているとは思いますが、鷺沢作品を多数読んだ今から思えば、それほど「鷺沢さんらしさ」は出ていないようにも思います。まあ、ちょっとシビアな言い方をしますと、普通のそれなりの恋愛小説群といったところでしょうか。何度も書きますが、別に悪くはないのですよ。普通に読んで、十分に楽しむことはできます。ただ、鷺沢さんらしさを味わいたい方には、ちょっと物足りないかなあ・・・

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月25日 (火)

『沼地のある森を抜けて』(梨木香歩・著)読みました

2011012419030000  ・・・はじまりは「ぬかどこ」だった。先祖伝来のぬか床が、うめくのだ・・・「ぬかどこ」に由来する奇妙な出来事に導かれ、久美は故郷の島、森の沼地へと進み入る。そこで何が起きたのか。濃厚な緑の気息。厚い苔に覆われ寄生植物が繁茂する生命みなぎる森。久美が感じた命の秘密とは。光のように生まれ来る、すべての命に仕込まれた可能性への夢。連綿と続く命のつながりを伝える長編小説(新潮文庫・裏表紙の解説より)・・・ですって。

 不思議な小説でした。恋愛小説でも怪奇小説でも推理小説でもなく、強いて言えば伝奇小説と言えなくもありませんが、それもなにか違うような・・・。とにかく私が今まで読んだことのないタイプの小説でした。

 でも、とってもおもしろかったですよ。「ヒト」の出生・生殖についての物語なのですが、堅苦しい話ではなく、非常に読みやすかったです。私なんて読み始めたら目が離せなくなって、実質2日で読んでしまいました。梨木香歩さんの本は初めて読んだのですが、「裏庭」の噂は聞いております。また、映画「西の魔女が死んだ」は観ました。人間の「生」と「死」を独特の考え・雰囲気で描く作家さんのようですね(そう言えば「ぐるりのこと」も梨木さんの原作ですよね。以前から観たいとは思っているのですが、気が重くなりそうなので手が伸びないのです)。

 本筋のエピソードの途中に、何の説明・解説もなく、まったく別のエピソードが挿入されます。たぶんきのこかなにかの「菌」などの世界のお話だと思うのですが。本筋のストーリーと、その別のストーリーが絡み合って、まるでサイモン&ガーファンクルの「スカボローフェアー」のようでした

 これも職場の同僚が貸してくれたのですが、そうでもなければ自分から進んで手に取ることはなかったと思います。他の人に本(映画などもそうですね)を薦めてもらうのは、やっぱりいいですね。自分の世界が広がります。またみなさんもなにかお薦めのものがありましたら教えてくださいね。

 追伸:本作の重要人物として「風野さん」という方が登場します。「性」を放棄し「無性」として生きようとするのですが、どうしても今でいう「おネエ系」のように感じられてしまいます。私は本作を読みながら「風野さん」が出てくるたびに、クリス松村さんをイメージして読んでしまいました。実際に映画化するなら、もっと意外な人を起用しなければいけないでしょうけれど。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

 

2011年1月24日 (月)

映画の話・352 「 ダヴィンチ・コード 」

20060131001fl00001viewrsz150x1  2006年のアメリカ映画です。

 世間ではあまり評価は高くないようですが、どうしてどうして、なかなかおもしろかったですよ。原作はもっと面白いらしいですし、それに比べたら本作は今一つ・・・というのが世間の定説のようですが、元来原作を2時間くらいにまとめたら、カットしなきゃならないところもたくさん出てきて、それ(原作)が大作であればあるほど、映画は物足りないものになるのは仕方ないですよね。でも、私は原作も読んでいませんし、キリスト教にも詳しくありませんので、ほどよいサスペンスとして楽しむことができました

 確かに、難解といえば難解。特にいろんな集団名が出てきて、それぞれの立場(主張)を確認するのは手間取りました。いろんな人が出てくるたび、これはどういう人かなあと、いちいち考えながら観るのはちょっと疲れました(笑)。

 ただ、出演者は豪華で、そしてその演技は本当にしっかりしていて、観ていていろんな人が出てくるたびにワクワクしてしまいました。特にオドレイ・トトゥが出てきたときは、「ま~、いい娘さんになって・・・」と親のような気持ちで観てしまいました。ソフィー、いい演技でしたよね

 いろいろといわれているこの作品ですが、決して悪くないと思います。観るこちら側も無理にハードルを上げたりせずに、そのままの気持ちで観ることができたら、結構楽しめるサスペンス映画だと思います。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)
 

2011年1月21日 (金)

映画の話・351 「 街の灯 」

514w6qde3ql_sl500_aa300_1  1936年のアメリカ映画です。

 なんだかんだと言って、私、かのチャップリンの映画を初めて観ました。もちろんあのやまたか帽にちょびひげ、モーニングで”てけてけ”歩くお姿は知っておりましたが
 
 ふ~~ん、こんな感じなんだ

 思えば、あのお姿はいわゆるひとつの「キャラ」なのですね。いわばイギリスでいう「Mrビーン」や日本でいうと志村けんさんの「変なおじさん」みたいな感じでしょうか。そうやって見ると、そのコミカルな演技もよく出来ていましたね。よく出来たコントといった感じでした
 ただ、この映画がそんじょそこらのコントで終わらないのは、やはりあの「盲目の少女」との恋を、深い愛情をもって描いているからでしょうか。目が見えるようになった後も少女のまなざしは優しくて、人間に対する深い愛情(人間の価値は決して外見だけではない、とかね・・・)が感じられます

 1931年の作品です。その当時においてこの作品がどのような価値を持っていたか、本来そのあたりをしっかり考えて観るべきなのでしょうが、残念ながら私はやっぱり現代に生きているので、その当時の目でこの映画を観ることはできません。ですから、圧倒的な高評価をつけることはできません。けれども、作られてから80年近くたった今でも、その輝きの本質的な部分は失われていないと感じることはできます。映画史に残る名作であることは、間違いないと思います

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月19日 (水)

鬼束ちひろさんについて思うこと(後編)

51yqk3j9f3l_sl500_aa300_1  それでは前回に引き続き、「鬼束ちひろさんについて思うこと」(後編)を書かせていただきます。よろしくお付き合いくださいませ

 私、前回、「天才肌が鬼束ちひろさんの最大の魅力」書きましたが、実はそこが「最大の弱点」でもあったように思います。

 売れていた当時、NHKをはじめさまざまなTV局が制作したちひろさんのドキュメンタリー番組を見ました。そこにはまさに感覚的に生きていく「天才」鬼束ちひろが映し出されていました。私はそれを観ながら、「素晴らしいなあ」と思いながらも「危ういなあ」と思ったものです。鬼束ちひろさんの生き方に魅力を感じながらも、それがあまりに感覚的で、「脆さ」を感じずにはいられなかったのです。

 事実上の活動休止状態のさなか、2004年には久々のシングル「育つ雑草」が発表されました。そこにはちひろさんの苦悩が込められており、聴いていて痛々しいほどでした。その後、所属事務所やレコード会社も移り、2007年には正式に活動も再開しシングルやアルバムも発表しているのですが、残念ながら今一つ輝きを取り戻せてはいないのが現状です。先日は同居男性から暴力を受けて警察沙汰になっておりましたし・・・

 鬼束ちひろさんは本当に「天才」だと思います。ただ、その「天」から与えられた「才」能を現在は生かし切れていない・持て余していると言っても過言ではありません

   このまま埋もれてしまうのか

 もちろん過去の例をみると、このまま埋もれてしまった人も多くいることは事実です。けれどやはり鬼束ちひろさんの曲を作る才能・歌う才能・表現する才能をこのまま埋もれさせてしまうのはとっても残念です。なんとか輝きを取り戻してほしい。そして鬼束ちひろさん自身も幸せになってほしい。そう願ってやまないichi-papaなのでした

 写真は、「育つ雑草」のジャケットです。

鬼束ちひろさんについて思うこと(前編)

31j0p9rjpcl_sl500_aa300_1  ずいぶんと久しぶりですが、影響を受けたミュージシャンシリーズ。もう何弾になることでしょう。「影響を受けた」というか、「好き」「気になる」、もっと言うと「心配」なミュージシャンということになるでしょうか

 2000年、セカンドシングルとして発表した「月光」、本当に衝撃的でした。TVでスポットCMがよく流れていましたよね。個人的にはルックスも”どストライク”でしたし、透明感のある歌声も魅力的でした。けれど一番の魅力は、やはりその楽曲だと言えるのではないでしょうか。何気なく聴いているとあまり感じないかもしれませんが、よく考えながら聴いていると「月光」をはじめどの歌詞も、実は意味があまりよくわかりません。いえ、これ、悪口ではないのです。たぶん楽曲制作の過程で、鬼束ちひろさんはあまり頭でいろいろ考えず、心に浮かんだ言葉をつなげて詩にしているのではないかと感じられます。もちろん曲もそうですが。理屈よりも直観・インスピレーションを大切にして、歌詞も含めた曲作りをされているのではないかと思うのです。

 まさに天才肌。これが鬼束ちひろさんの最大の魅力なのではないかと思うのです。

 その後も出す楽曲・出すアルバム、とてもクオリティが高く、世間での評価も高まるばかり。特に3枚目のアルバム”Suger High”は本当に緊張と弛緩のバランスがとてもよく、素晴らしい仕上がりでした。個人的にはその中の4曲目「Tiger in my love」は楽曲の出来もパンチの効いた歌い方も、ちひろさんの一つの到達点だと思っております。ついでに書くと、スネアドラムの音もいいんですよね、硬くて。そういえばこの曲、当時KenwoodのTVCMに使われておりましたね。

 その後、JR西日本とのタイアップ曲「いい日 旅立ち」(山口百恵さんの楽曲のリメイク。歌詞は違います。)などを発表し、順調に活動を続けているように思われたのですが、ご自身の中で何かが少しずつ変わっていかれたのでしょうね、次第にその活動が軋み始めます。

 長くなりましたので、今回はここで一度締めたいと思います。続きは(後編)で。

 写真は、アルバム「Suger High」のジャケットです。

2011年1月16日 (日)

映画の話・350 「 純喫茶磯辺 」

20080402003fl00003viewrsz150x1  2008年の日本映画です。

 劇的なことは何も起こりません。日常が「淡々と」過ぎていきます。ただ、「淡々と」とはいっても、実はけっこういろいろなことが起こるわけで・・・。そのような日々を、特に娘・咲子(仲里依紗さん)の視点で描いております

 この映画、けっこう評判はいいようで、その理由としては、この映画の持つ雰囲気に浸かって、自分もその中に身をゆだねるとけっこう心地いいから・・・ってところじゃないでしょうか。まさにこの映画、日常の一瞬を切り取ったその雰囲気を楽しむ映画ということになるんでしょうね。私も、「感動した!」というほどではありませんが、観終わってなにかしらホッとしたような、おだやかな気持ちになりました

 仲里依紗さん、いいですね~。女子高生役を派手でなくわざとらしくなく、まさに等身大といった感じで演じています。ゼブラクイーンもそれはそれでいいですが、彼女にはこんな役の方がいいんじゃないかと思いました。これからのさらなる成長を感じさせてくれました。期待しています
 麻生久美子さん、いろんな映画によく出ていらっしゃいますけど、さすがです。あんな、ともすればイメージダウンになりかねないような役をよく引き受けられました。さすがの役者根性です。でも、「毛、ボーボー」って(汗)

 誰にとっても、普段の生活の中ではそれほど劇的なことは起こらない。けれど、よ~く見てみると、けっこういろんなことが起こっている。その中で怒ったり笑ったりするのが人生。そんな日々の中で小さな幸せを見つけて生きていくのが人生。この映画の中にもそのような人生が、過剰に演出されることなく描かれておりました。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月15日 (土)

映画の話・349 「 紅の豚 」

410pfnnqphl_sl500_aa300_1  1992年の日本映画です。ジブリ

 この映画、ジブリ作品の中では隠れた人気作ですよね。「実は一番好き!」っていう方もけっこういらっしゃるように聞いています。「主人公のポルコがかっこいい」っていう声、よく聞きます。

 私はどうだったかというと、う~~ん、正直に言うと、それほどでもなかったかな(いえ、ファンのみなさま、すみません)。よく解説に書かれる「ダンディズム」とかポルコのかっこよさとか、わかるんですよ。でも、正直それほど、琴線には触れてきませんでした。そのひとつの理由は、やっぱり・・・ポルコの顔が「ブタ」だったからかな~?・・・いえ、それは触れてはいけないことだっったかもしれません。もともとは人間でしたしね。でも、なにかしらその「ブタ」の顔をしたポルコに感情移入できなかった気がするんですよね~。それに、ついでに言うと、なぜ魔法をかけられたのかもよくわかりませんでしたしね~

 ピッコロはかわいかったですし、マダム・ジーナも素敵でした。そして何よりも地中海の爽やかな風は、十分に感じられたんですけどね。まあ、その風に触れるだけでも、一見の価値はありだと思います。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月14日 (金)

やぱり名曲”ホテル・カリフォルニア”・・・NHK SONGS ”イーグルス”観ました!


YouTube: The Eagles - Hotel California - Original

 1月12日(水)夜、NHK・SONGS「イーグルス」の特集で久しぶりに「ホテル・カリフォルニア」を聴きました

 この曲が発表されたのは確か私が中学生のころ。お昼の校内放送でかかっているときに、みんな騒いでいて、クラスの番長的なやつが「お前ら黙れいい曲が聴こえへんやろ~」って怒鳴ったのを覚えています。今から思えばなんとも自分勝手な主張だと思いますが、当時それほどこの曲を知らなかった私は、「それほどいい曲なのか~」と思ったのを覚えています

 で、その後じっくり聴いてみると、本当にいい。私はすぐにシングルレコードを買ってしまいました。で、その後何度も聴きこむことになるのですが、本当に名曲。20世紀を代表する名曲の中の一曲といっても、誰も異を唱えることはないでしょう。

 番組を観ていましたらライブ映像が流れたのですが、やはりラストのギターの「泣き」具合、こちらの心も久しぶりにキュンキュンしてしまいました。

 それにその歌詞。時代を風刺・批判した内容だったとは、この番組を観るまで知りませんでした。ウッドストックのエネルギー・反戦運動・・・けれどそれらのパワーをなくして物質主義に走り、目の前の快楽に走ってしまった当時の人々に対する怒り・批判・・・。確かにそう言われれば、その通りの歌詞だなあと納得してしまいました。改めてこの歌のすごさ・素晴らしさを感じさせてもらいました。

 思えば私、「ホテル・カリフォルニア」はもちろん、「デスぺラード」「テイク・イット・イージー」など、名曲の数々はもちろん知っていましたが、イーグルスというバンドについては、ほとんど知らなかったんですよね~。ですからこの番組、とっても勉強(?)になりました。いい曲はやぱりいいそれを再確認させていただきました

映画の話・348「 ラスト、コーション 」

20070910001fl00001viewrsz150x1  2007年の中国・アメリカ合作映画です。

 ヌードシーンと大胆な性描写。公開当時はこればかりが話題を集めましたね。けれど観てみればお話もとても切なく、主人公を取り巻く人々の心の機微をうまく表現していて、しっかりと内容のあるとてもいい映画でした

 それではそのような「大胆なシーン」は必要ないのかといえばそれは全く逆で、絶対に必要だという結論になります。これほどまでに必然性のあるヌードシーン・ラブシーンを、私は他で観たことがないようにすら思いました。元々は情報を盗むために、そしていずれは殺害するためにイー(トニー・レオン)に近づいたチアチー(タン・ウェイ)。けれどその人柄に接するうち、そして身体を重ねるうちに次第に心惹かれていく自分に気付く。自分の使命と自分の心との間で揺れ動くチアチー・・・。惹かれれば惹かれるほどイーの本心がわからない。自分の正体を知っているのか?特に、激しく求めあいながらも、ベッドサイドのナイフ(銃?)にちらちら目がいくシーン・・・。疑心暗鬼がぬぐいきれない。自分の心すら計り知れないという苦しい思い、心の中の葛藤がよく表れた名シーンだと思います

 そして本当はイーとチアチーの間だけではなく、同士であるクァンとチアチーの恋も切なかったですね。このあたりの微妙な関係も物語に深みを与えていました。チアチーがスパイになったのも、元々は「クァンに対する想い」が大きく影響していたでしょうし(涙)。

 じりじりとした心理戦に引き込まれ、途中からは本当に目が離せなくなってしまいました。そしてあの結末・・・。時代に翻弄された若者たちの、切ない物語でした。決して難解ではありませんよ。158分という時間が、まったく長く感じませんでした。評価の方、☆4つ・・・と言いたいところですが、タン・ウェイの思い切りのよさに☆ひとつ追加・・・です。

 追伸:チアチーを演じたタン・ウェイさん。この映画では本当に好演されていました。大胆なシーンはもちろんのこと、素顔の少女っぽさ・清楚な感じから、マイ夫人を演じる時の大人っぽい感じまで、「女性」というものをよく演じられていたと思います。ただ、本作であまりにも大胆な演技を見せて、本作の印象が強すぎるため、他の映画にはなかなか使いづらいというところがあるでしょうね。でも、今後も頑張ってほしいです

 私の評価:☆☆☆☆☆(5つが満点、つまり満点です。)

2011年1月13日 (木)

映画の話・347 「 太陽を盗んだ男 」

D1104704321  1979年の日本映画です。

 もう、公開当時からこの映画の存在は知っていたのですが、気にはなりながらも今まで観たことはなかったんですよね。当時の沢田研二さん(以下、ジュリーと呼ばせていただきます)の人気絶頂振りを知っている私からすれば、むしろ「単なるアイドル映画?」という気がして、観る気がしなかったのです

 でも、今回初めて観賞して、そんな思いは吹っ飛びました。お話、そして出演者のみなさまの演技も含めて、なんという完成度驚きました。当時のジュリーは確実にその時代を先導する存在でした(特に”TOKIO”以降、新曲が出るたびに度肝を抜かれました)が、この映画でもまさにそう。時代の先端を行っております。ただ、先を行きすぎて他の人がついてこられなかった感も否めませんが

 でも、この映画、その時代の空気感を本当によく描いております。特に、原爆を作ってはみたものの、さてそれからなにをしようか・・・という犯人の「虚無感」、は非常に象徴的です。エネルギーのぶつけどころがわからない・エネルギーをもてあましてしまっているという当時の若者像が垣間見られるようです。そう考えてみると、今の(若い人だけではなく)人々の多くは、そのエネルギーすら失ってしまったのかもしれませんが

 当時の世相を知っておられる方には懐かしく、知らない方にはかえって新鮮。そんな映画ではないかと思ったりします。とにかく本作品もまた、日本映画史に残る名作と言っても過言ではないと思います。・・・ただ、あんなに簡単に原発に侵入したりはできないとは思いますが(笑)。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月12日 (水)

映画の話・346 「 つぐみ 」

41v6ey1v9hl_sl500_aa300_1  1990年の日本映画です。

 原作が大好きで、原作の持つ空気感をどこまで壊さずに映像化してくれるかと楽しみにして観たのですが、正直私は、今一つだったように思います

 中嶋朋子さんの「まりあ」や真田広之さんもよかったのですけど、牧瀬里穂さんの「つぐみ」がちょっと残念でした。いえ、ダメだと言ってるのではないのです。惜しかったなあ・・・と言ったところでしょうか。だってやっぱり正直に言うと、今一つ「上手くない」んですもん。「つぐみ」の演技として、ぎりぎり「セーフ」か「アウト」か・・・というところを行っていたと思いますが、私としては(申し訳ありませんが)「アウト」でした

 今なら「つぐみ」は多部未華子さんかな。「まりあ」は蒼井優ちゃんか。真田さんの役は(恭一でしたっけ?)加瀬亮さんでいかがでしょう?

 今回はちょっと辛口で、ファンの皆様には気分を悪くさせてしまって申し訳ありません。スクリーンから伝わってくる雰囲気は、それなりに原作のそれを残してくれていたとは思いますが、全体の出来としましては、私としては「今一つ」という評価になりました。すみません。

 私の評価:☆☆(5つが満点です。)

2011年1月11日 (火)

TBS系ドラマ「LADY」観ました

41s7nqx8fwl_sl500_aa300_1  TBSTV系ドラマ「LADY ~最後の犯罪プロファイル 」観ました

 私、ドラマは基本的に好きなのですが、毎週決まった時間にそれを観るという決まりごとがけっこうしんどく、また録画しておくとそれが溜まっていってプレッシャーがかかるというのもつらいので、観るのはだいたいいつも1本ということにしております。ちなみに前のクールではフジTV系「パーフェクト・リポート」を観ておりました

 で、このクールは私としては特に観るドラマも決めていなかったのですが、先日たまたまうちの奥さんがこのドラマの録画を観ていて、そばでパソコンをしていた私も「おもしろいやん」といつの間にか心を持って行かれてしまいましたよ

 先日の第一回拡大版は児童虐待を根底に据えて、まさにタイムリーな内容になっておりました。犯罪をちょっと違った切り口で扱って、なかなか見応えがありました。観ておられない方にはわからない話で恐縮ですが、私、観ていて、少し犯人の方に共感をおぼえてしまいました。いえ、何があっても殺人はいけませんが

 犯人役のDAIGO(第一回だけの出演のようです)さん、なかなか熱演でしたね。ちょっと見直しました。これをきっかけにして新しい世界が広がればいいなあと思います。

 主演の北川景子さん、申し訳ないのですが、私今までそれほど演技の方は評価していなかったのです。でも、今回このドラマを観て、「なかなかうまいやん(上から目線ですみません)」と思いました。今後の彼女に期待です。木村多江さんも、いいですね~。今回はわりと強い女性の役ですが、それでも最大の魅力である”はかなげな感じ”は健在でした。素敵です

 今回のキャスティングで一番気に入ったのは、実はユースケ・サンタマリアさん。影のある役で、これがなかなかいい感じ。バラエティで騒いでいる姿よりも、実は役者としてのユースケさん、私、買っております

 プロファイリングものといえば、かつては「沙庄妙子、最後の事件」がありましたね。これも名作でした(かつてビデオに撮っていたものを、最近DVDに落としましたよ)が、この「LADY」もまた違った感じで期待が持てます。次回(1月14日・金)期待です

 写真は、北川景子さんの写真集の表紙です。

2011年1月10日 (月)

映画の話・345 「 交渉人 真下正義 」

20050405001fl00001viewrsz150x1  2005年の日本映画です。「踊る大捜査線」のスピンオフですよね。

 いえ、なかなかおもしろかったんですよ。謎の地下鉄「クモ」の居場所を探すやり取りとか、犯人を探すやり取りとか。緊張感を持って観ることはできました。
 ただ、肝心なところがうやむやな感じになっているのが、とても残念でした
 デジタル化した世の中に、職人さんの「カン」というのは実は大切なものだと思いますし、私もそのようなものは大切にしたいと思いますが、それでも「あたりすぎ!」です。もう少し理論づけて、「なるほど~~」とうならせてほしかったかな
 犯人もなにかよくわからないまま終わってしまって、「どうなの~?」って感じです。途中、緊張感があって結構引き込まれただけに、かなり残念でした。なにかしらもったいなかったな~といった印象です

 私の評価:☆☆(5つが満点です。)

2011年1月 9日 (日)

映画の話・344 「 踊る大捜査線 THE MOVIE 」

51epfv6cb3l_sl500_aa300_1  1998年の日本映画です。

 おもしろかったです。そもそも私、TVドラマからの映画化作品のはまったく期待していませんので(本当に、今までおもしろかったのは、ほんの一部の作品だけ、他はほとんど期待はずれ・汗)、この作品もかなりハードルが低い状態で観はじめました。たまたまTVでやってましたし、同じ時間帯に他の局で見たいものが皆無だったので・・・という本当に失礼なぐらいの期待感のなさで

 ところが観ているうちに「なかなかおもしろいじゃないの」となり、観終わると「おもしろかった~。観て良かった~。」となりましたよ

 「誘拐犯人は誰なんだ?」という事件そのものに対する関心。「キョンキョンはどう絡んでくるの?」という興味。そしてそれらいわゆる「縦糸」に、キャリア組とショカツのみなさんとのせめぎ合い、室井さんの葛藤、青島さんと室井さんの友情などなどの「横糸」が絡んで、非常にエンターテイメント性の高い秀作となっておりました。そうそう、作られてからそれほど時間がたっていないと思っていましたのに、画面にたばこを吸うシーンがたくさん登場し、「ああ、そういう時代だったんだな~」と過ぎた時代を感じさせられたりもしましたよ

 ラスト手前、和久さんの居場所がわかる場面、煙突からピンクの煙が出ているシーンには「やられた!」と思いました。映画史に残る傑作である黒澤監督の「天国と地獄」に対する尊敬の念、「私たちも同じくらい真剣にこの映画に取り組んでいますよ」という制作者側の思いを見せられた気がしました

 大感動!というほどのことではありませんでしたが、それでもこの映画、確かになかなかの秀作でありました。

 追伸:私が密かに「日本のモーガン・フリーマン」だと評価している「いかりや長介」さん。いい味出しておられましたね~。私もあのくらいの年齢になったら、あんな味のある人になっていたいです。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月 7日 (金)

年賀状について思うこと

Tenri51_2  年賀状に対しては、みなさんいろんなお考えがあると思いますが、私はお正月に年賀状を読む事、とっても楽しみにしております。以前は年に一度、年賀状のやり取りだけしか付き合いが無くなった方とは、もう年賀状のやり取りもやめようかなあなどと考えたこともありましたが、今では年に一度そういうやり取りをして、安否の確認をするというのもいいものかなあと、考えなおしたりしております。「安否の確認」って、ちょっとおじいさんみたいなことを書きましたが

 ただ、数年前から「これ、どうなんだろ」思っていることがあります。それは年賀状の中に、印刷だけのものが増えてきたこと。いえ、印刷が多くなるのはいいのです。私もそうですし。けれど、すべて印刷だけというのは、いかがなものでしょう。なにかついでに出してくれた感じがして、心がこもっていない感じがして、乱暴なことを言うと、「それならもう出してくれなくてもいいよ」的なことまで思ってしまいます。いえ、それはちょっと言い過ぎですが

 結局今日の記事で私が何を言いたいかといいますと、「年賀状をいただけるのはうれしい。でも、一言でもいいから、自筆の文を入れてね。」ってことなのです。それはもう「元気ですか?」だけでもいいですから。本当にそれだけで年賀状の印象が全然違いますし、受けとった方のうれしさが全然違いますから

 写真は、今年私が友人用の年賀状に使ったものです。

2011年1月 6日 (木)

映画の話・343 「 銀色のシーズン 」

20071031001fl00001viewrsz150x1  2007年の日本映画です。

 かつて代表的なスキー映画と言えば「私をスキーにつれてって」でしたよね。でも私、申し訳ありませんがその映画観ていませんから、比較することはできません。でも、この映画もスキーシーンは鮮烈・爽快で、十分に平成を代表するスキー映画に成り得てるんではないでしょうか

 お話自体はまあ、正直普通の映画です。スキーに対する栄光と挫折と立ち直り、そしてそれが恋愛を交えて描かれています。ただ、瑛太さんたち三人組のエピソードがもっとしっかり描かれていたら、もっと内容的に深くなったようには思うんですけどね。特に玉山鉄二さんのエピソード、せっかくネタをふったんだから、しっかりとそのあたりを描いてほしかったなあと思います。そのあたりは少し残念です。

 ただこの映画、出演者のみなさんが私の”ツボ”なんですよね~。もう、好きな人ばかり出てる。瑛太さん・田中麗奈さんはもちろん、玉鉄に佐藤江梨子さん(「秋深き」のようなしっとりした役もいいですが、やっぱりこのような男勝りなさっぱりした役がお似合いです)、渋いところでは杉本哲太さんまで、そういう意味ではもう本当に観ていて楽しかったです
 
 先ほども書きましたが、もうひとひねりしてもらえたら、もう一段深い映画にはなったと思うんですけれども、それでもまあ、観ていて楽しい・スカッとするという意味においては、及第点の映画と言えるのではないでしょうか。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2011年1月 4日 (火)

映画の話・342 「 おもひでぽろぽろ 」

51te03p246l_sl500_aa300_1  新年一作目の「映画の話」。なんの作品にしようかなあと思ったのですが、ちょっとひねってこの作品で今年の「映画の話」の幕を開けたいと思います。「映画の話」、本年もよろしくお願いいたします。

 1991年の日本映画です。ジブリ作品です。

・・・でも、ジブリらしくない作品かな。「夢」を追求するというよりはどちらかというと「現実主義」。このあたりに高畑勲さんらしさが表れているのかなあといった気がしました。「火垂るの墓」や「平成狸合戦ぽんぽこ」と、同じ匂いが確かにしましたよ

 特に悪いことがあるわけではないけれど、それでもなにかしら満たされない日々を送るタエ子(今井美樹さん)。自分の人生にいま一つ満足できない。これからどのように人生を歩んでいけばいいのかも、いま一つわからない。迷いながら悩みながら、なかなか大人になりきれない。昔を思い出しながら、ノスタルジックな気持ちになりながら、いま一つ前へ進む勇気が出ない

 タエ子だけでなく、思えば誰にでもこういうことってありますよね。前に進みたいと思いながら、それでもなかなか前に進めない・・・。その足を一歩進めてくれるのは、やっぱり人との出会いなんじゃないかと思います。いい人に出会って、成長するきっかけを与えてくれる。それが「大人になる」ってことなんでしょうね。タエ子にとってはトシオ(柳葉敏郎さん)との出会いが、まさにそれであったのでしょう

 大人になる前に誰しもが経験する、「大人になりたい、でも大人になりたくない」といった複雑な気持ちを、そしてそれを乗り越える爽やかさを、鮮やかな画像とともに表現した、なかなかの秀作でありました

 私の評価:☆☆☆(本当は3.5くらい。5つが満点です。)

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