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2009年12月

2009年12月31日 (木)

そして・・・私たちの”全国大会”

2009123111570000 先日書かせていただきましたように、今日は次男が出場している全国大会の、決勝戦がおこなわれました。全国大会ではありますが、期せずして決勝は大阪対決でした。

 先に結果をかかせていただきますと、19-24、1トライ差で次男のチームは敗れてしまいました。準優勝です

 それでも次男は予選からすべての試合にフル出場し、今日もよく頑張っておりました。次男はチームではペネトレイター(突破)役なのですが、今日もしっかりと存在感をアピールしていたように思います。特にラスト3分、相手ゴール前で同点トライをねらってラッシュし、結局トライならずノーサイドになって号泣している姿を見て、もちろん残念には思いましたが、頼もしくもありました。

 試合が終わって、ミーティングが終わって、解散になってもなかなかみんな帰らない・・・。4月に編成されたこのチームもこれで終わりですから、とっても名残惜しそうでした

 けれど、今日の試合だけをとってみればとても残念ですが、彼らにとってはまだまだ通過点。今日の悔しさは彼らの人生にとって、いい財産となることと思います。このチームの大半のメンバーは、全国各地の高校ラグビー強豪校に進学します。それからもちろん近隣の公立高校へ進学する子もいます。どの子も今回のこの経験を生かして、豊かな人生を歩んでいってくれたらと思います。親としましても、本当に4月からこの一年弱、いい経験をさせていただいたと思います。いつの間にか今日は大晦日、いい年末を過ごすことができました。

 実は私、特にこの一年はラグビーに関して嫌な思いをすることが多く、少しラグビーが嫌いになっておりました。けれど、今回の次男の試合を観て、また少し「ラグビーって、いいな」と思うことができるようになってきました。来年は、またラグビーが好きになれたらうれしいなと思います。

 今回、この”全国大会”の一連の記事に関しまして、応援いただいたみなさんはもちろん、読んでいただいたみなさま、ありがとうございました。ただの「親ばか」といいますか「自慢」といいますか、非常に個人的な記事であったにもかかわらず、あたたかく読んでいただきまして、本当に感謝しています。ありがとうございました

2009年12月30日 (水)

映画の話・189 「インファナル・アフェア Ⅲ 終極無間 」

20050314001fl00001viewrsz150x1  2003年の香港映画です。

 「善」でありたい!「善」になりたい!切実にそう願うラウの思いが、本当に切ないほどでした。どんなに「善」であろうとつとめても、スタートの段階で間違ってしまっては、もうどうにもならないものなのでしょうか?最後まで見ても、本当にすっきりすることはなく、むしろ悲しくなってしまいました

 お話自体はⅠなどと比べてむしろ単純。難解なのはその人間関係・人物相関図かな。正直、ついていくのに必死でした(笑)。一度観ただけではきっと見落としている部分もあるでしょうから、二度・三度と観ると、また新しい発見もあるのだろうと思います。

 やっぱり「Ⅰ」が素晴らしすぎましたので、「Ⅱ」「Ⅲ」はそれには及ばないとは思いました。まあ、どなたもそう思われたかもしれませんが。ただ、一般に「Ⅱ」「Ⅲ」となるにつれて次第にグレードが落ちていく事が多い中、もしくはとんでもない作品になっていくことも少なくない中、このシリーズはよく頑張っていたとは思いますが

 それでもシリーズ全作を通して、やはりアジアを代表する作品、いや世界を代表する作品であることは間違いないですね。素晴らしい緊張感でした。私は個人的には「ヤン」に、そしてそれ以上に「サム」に惚れました。

 私の評価:☆☆☆(この作品単独で、です。シリーズすべてなら☆5つ、満点です。)

映画の話・188 「インファナル・アフェア 無間序曲 」

20040809004fl00004viewrsz150x1  2003年の香港映画です。

 私、以前「アジア映画史に燦然と輝く”インファナル・アフェア”を観てみよう」と思いこの作品を観たのですが、内容がさっぱりわからず、「???」となっていたのです。で、見終わってから、「え、これ”インファナル・アフェア”じゃ、ないの?えっ、”Ⅱ?この前に本編があるの?」って感じで、何かしらだまされたような気持ちにすらなっておりました。そうなのです、実はこれ、Ⅱなのです

 それから約二年、ようやく本編(1)を観、続いてこの2、そして3を観ました。いや~、面白かったです。前回観たときにはまったく意味がわからなかったお話も、本編を見た後だと本当によくわかりました(笑)

 ただしこの映画、あくまで本編(1)あってのものですね。なんども書きますが、この作品だけでは、意味がわかりません。この”インファナル・アフェア”シリーズ、本編だけでもかなりの完成度で素晴らしいのですが、この「(2)無間序曲」があることによって、そのすばらしさに厚みが加わっております。ウォン警部とサムの因縁、ヤンとラウの因縁、1だけでは描ききれなかったその他様々な人間模様が、よく描かれております。サムがいかにしてマフィアのボスになっていったかも、よくわかりましたし

 失礼な言い方に聞こえたら申し訳ないのですが、この映画、たとえばカレーにおける「福神漬け」・にぎりずしにおける「わさび」・たこ焼きにおける「青のり」・・・といったところでしょうか。それだけではあまり魅力はありませんが、添えられているとよりいっそうその味を引き立たせるという意味で。

 評価は、「この映画単独で」ということで、とりあえず☆4つにさせていただきますが、”インファナル・アフェア”シリーズには、もちろんなくてはならない作品です。そういう意味では☆5つ付けてもいいんですけどねえ。

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

映画の話・187 「 インファナル・アフェア 」

4_362251  今年一年、ここでも様々な「映画の話」をさせていただきました。私の個人的な感想を書かせていただいているだけなのですが、本当にみなさんに読んでいただいて、とってもうれしかったですし、感謝しております。ありがとうございます

 さて、その感謝の意味も込めまして、そして来年もよろしくおねがいしますという意味も込めまして、今年最後の「映画の話」は、アジアが誇る名作「インファナル・アフェア」三部作について書かせていただきます。よろしくおねがいいたします。それでは、お話をはじめさせていただきます

 

 本作品、2002年の香港映画です。香港ノワール(香港の裏社会をテーマにした映画とでも言いましょうか・・・)の代表作と言われております。

 元々私は、マフィアもの・アクションものをあまり好みません。ですから、本当はいろいろ噂を聞いていても、この作品に対してあまり食指が動かなかったのです。でも、観てみてびっくり。ものすごい緊張感。ものすごい完成度(いや、つっこみどころや注文をつけたいところも無いではないのですけど・・・。)噂に違わぬ名作でありました

 マフィアに潜入して捜査しているトニー・レオン演ずる“ヤン”と、警察に潜入してその動きを探るアンディ・ラウ演ずる“ラウ”。自分の存在に対して疑問・苦悩する姿に、観ている私も胸を締め付けられました。特に私はヤンの方に、より感情移入してしまいましたが。“自分とはいったい何か?その存在とは?”こういう“潜入”というようなことをしていると、わからなくなってくるのでしょうねえ。ホッとする時も場所もなくなってくる。そして誰も信じられなくなる・・・。う~ん、つらい
 そしてマフィアのボス・サムとウォン警部との確執も、観ていてハラハラしましたね。サムについてはもっと恐ろしい、マフィアの親分然とした人の方がよいのではないかとの意見もありますが、私はこういう「普通のおじさん」の方が、よりリアリティもあり、逆にすごみもあって、いいと思いましたよ


 数年前、日曜日の夜、日本の某TV局でチェ・ジウさんと竹野内豊さんが主演したドラマが放送されていました。竹野内豊さんが潜入捜査官なのですけどね。そのときはそのドラマをわくわくして観ていたのですが、元ネタはこの映画だったのですね。古来より名作映画はいろいろなところでパロディとして・お手本として使われるようです

 ヤンとラウ、サムとウォン、そしてそのほかの人々をも巻き込みながら、それぞれの運命はいたずらに時を進めていく・・・。本当におもしろい映画でした。Ⅱ・Ⅲも観なければ。本当に内容の濃い102分でした。

 私の評価:☆☆☆☆☆(文句なく満点です。)

2009年12月29日 (火)

なんとなんと!・・・次男の”全国大会”

2009122908010000  本日はとっても個人的な記事になるかもしれませんし、自慢めいた感じになってしまうかもしれません。もしそのような感じになってしまいましたら、すみません

 本日はついに次男が出場する”全国大会”第一日です。なんと言いましても「全国大会」ですから、ひとつでも勝てるんだろうかと思いながら朝6:00に家を出発しましたよ。いつもは動じない次男もさすがに昨晩は、緊張であまり眠れなかったそうです。

 7:00前に会場到着、8:15から開会式、そして9:00から第一試合です。関東のI県代表と戦ったのですが、2009122912330000さすがに全国大会、相手も強い。はらはらして観ておりました。けれど、結局僅差ではあります がなんとか勝利し、優勝候補・九州のF県代表との準決勝に臨みました。一進一退の好ゲームでしたが次男のチームの選手達はよく粘り、結局この試合も僅差で勝利することができました。つまり、あさって31日におこなわれる決勝戦にコマを薦めることになりましたいや~、びっくりします、というか、よくわかりません。全国大会の決勝戦ですからね~。その試合に息子が出場するわけですからね~。びっくりです。ちなみに今日も2試合ともフル出場させていただきました。4月から毎土日、練習の送り迎えをした「かい」がありました

 でも、子ども達は本当に今日の2試合でまた成長したように思いました。いい経2009122913410000 験をさせてもらったと感謝すると同時に、子どもの成長の早さに驚いております

 明日は朝から、最後の練習です。そしてあさって、いよいよ決勝戦です。勝っても負けても、悔いの残らない試合をしてほしいです。

 最後の写真は、試合終了後におこなわれていた、トップリーグ・近鉄ライナーズの写真撮影の様子です。きっとこの写真がHPなどのトップを飾るんでしょうねえ。新年のご挨拶、なんかで

2009年12月28日 (月)

最後の淀川河川敷

2009122810180000_3  今日も朝から次男について淀川河川敷に行ってきました。次男は明日29日そして31日に花園ラグビー場で試合をして、今日28日と30日に淀川河川敷のJ学園グラウンドで練習です。

 私も4月からほとんどの毎土日、この淀川河川敷に来ていたわけですが、ランニングしたり映画を観たりしながらここで時間をつぶし、次男の練習が終わるのを待つのも今日で最後になりました。30日は別で用事がありますのでね。ということで、今日も車の中で映画(「ヒトラー、最期の12日間」)を一本観て、あと河川敷を40分くらい走りましたよ

 さすがに年末ということもあってか、いつもはにぎわっている2009122810190000_2 河川敷も、今日は人がほとんどいませんでした。しんみりしていましたよ。少し走るとマンションが建っております。実はそのマンション、以前から気になっておりました。なにがかというと、マンションの「棟」の名前が洒落ているのです。単なる「1号棟2号棟・・・」ではなく、フランス語かなにかで花の名前(いや、あくまで私の想像ですが)かなにかが付けられているのです(右の写真をクリックしていただいたら画像が大きくなり、よくわかると思います)。なにかしらおしゃれだな~と思いながらいつも走っておりました。

 でも、本当にいよいよ試合です。4月から次男もよく頑張ってきたなあと思います。そして私もね。明日、そして明々後日、勝ち負けはともかく、納得のいくプレーをしてほしいとおもいます。明日は6時出発です(泣)。

映画の話・186 「 生きる (松本幸四郎版)」

4_530421  2007年の日本映画・・・というか、本当はドラマです。黒澤監督の作品をリメイクするシリーズのひとつとして放送されました。

 うん、これはいい!
 
 大体の場合、リメイク版というのは(それも原版が素晴らしければ素晴らしいほど)失敗に終わることが多いですよね。成功したリメイク版というものを私はあまり知りません。それでもこれは、原版(志村喬さん版)を大好きな私が観ても「よくできている」と思いましたよ。舞台設定を現代に置き換えてはいますが、お話はそのまま。それぞれのシーンもほぼそのままです(よくここまでコピーしたなあと思うほどです)。このあたりの取り合わせが妙にうまくいってます。違和感はありませんでした

 このリメイクがうまくいった主な要因の一つは、やはり主演の松本幸四郎さんの力量によるものなのでしょう。以前、原版のレビューに書かせていただきましたように、志村喬さんの演技は誰にもまねできないものだと思いますが、幸四郎さんは幸四郎さんで、しっかりと「渡辺勘治」を演じておられました。それに最近ドロンジョ様で新境地を開いた「フカキョン」が小悪魔を演じておられました(可愛い~)し、北村一輝さんも普段のキャラ通りしっかりと存在感のある演技をされていました

 原版、黒澤監督・志村喬さんの「生きる」は私の人生に大きな影響を与えてくれました。その原版が撮られた後、55年経ってから新たに撮られた幸四郎版「生きる」。この作品がまた、いまを生きる若い人たちの人生によい影響を与えてくれることを祈ります。この作品にはそれだけの「力」があると思います。・・・もちろん私たちおじさんにも新たな「よい影響」を与えてくれましたよ

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月27日 (日)

私の”全国大会”

2009122714450000  今日は、全国高校大会の開幕日。私は昨年に続いて、開会式後、第一グラウンド第2試合のアシスタント・レフリーをしてきました。

 

 朝、9:30くらいに会場に登場すると、会場はすでにいろんな人でごった返しておりました。スタンド下の通路は本当にお祭りムードで、こちらも楽しくなってきました。いや、「お祭りムード」と言いましても、もちろん真剣勝負ではあります。けれど全国から高校生が集まってきて、どの顔も誇らしげで、保護者の方々も一生懸命で・・・。本当に今年もいい場2009122712040000所にいさせていただいたと思います。

 開会式後におこなわれた女子のエキシビジョン・マッチには、小学生の頃私がコ ーチしていた選手が二人出ており、久しぶりに話ができうれし かったです。オリンピックを目指してほしいです

 そして、開会式後の第1試合にも、小学生時代に私がコーチしていた選手が先発メンバーとして登場し、いいパフォーマンスを見せてくれました。これもまたうれしかったです。

 私は、第2試合、アシスタント・レフリーをさせていただいたのですが、役目にももうすっかりなじみまして(笑)、きちんと職務を全う2009122712040001することができたように思いましたよ。私自身は年齢のこともあってそろそろどのタイミングで引退しようかと考えているのですが、このような場にはまた来年も立ちたいなあと思いました、でも実際はどうなるかはわかりませんが

 

 本当に来年のことはわかりませんが、今日は久しぶりに楽しい一日でありました。これで、私の2009年のレフリーとしての仕事は終わりました。あと、明後日、今度は次男が中学生の全国大会に出場しますので、今度は保護者として応援を楽しみたいと思います

 後の写真は、レフリールームに貼ってあったものです。他にもいろいろありました。

2009年12月26日 (土)

数字にまつわる数奇なお話

Nnjtwphh1  明日は有馬記念ですね~。今年はなかなか的中しないこともあって、あまり馬券を買うこともなくなりましたが、それでも「有馬」はやはり少し買っておかなければなりません(笑)。先ほど買う馬も決めましたよ

 ところで有馬記念と言えば私には忘れられない思い出があります。以前のブログにも書かせていただいたお話ですが、改めて書かせていただきます

 

 数年前の年末のこと。私は20歳代前半より競馬を少したしなんでいるのですが、競馬好きにとって年末といえば、ご存じ「有馬記念」なのであります。競馬好きにとってこのレースはちょっと特別なレースで、一年間の負けを取り戻そうと、毎年私はかなり思い切った額をかけます
 で、その年はちょうど、歴史に残る名馬”テイエムオペラオー”と”メイショウドトウ”という2頭が、各レースでしのぎを削った年でありました。他には”ナリタトップロード”なんて馬もいましたけど。

 有馬記念も先に挙げた二頭が本命・対抗に挙げられていたのですが、データ党(秋に活躍した馬は来ない)の私はこの二頭を買うつもりはなく、確か馬番は4番?”トーホウシデン”という馬を軸に据えるつもりだったのです。
 
 で、話は変わりますが、実は有馬記念の前々日、私は友人の結婚式に出席するために東京へ向かいました。新大阪の駅で新幹線の切符を手にすると、私の指定座席番号が7号車の13番(C席だったかな?)。7−13といえば、有馬記念の”オペラオー””ドトウ”の馬連の番号。私はちょっとドキッとしたのですが、まあ、何かの偶然だろうとそれほど気にはしなかったのです。この段階ではまだ、”トーホウシデン”軸の考えは変わっていませんでした。

 そして翌日、友人の式に出て、そしてまた翌日(有馬記念当日の朝です)大阪に帰るため新幹線の切符を買った私はびっくりまたもや私の座席番号は7号車13番(A席だったかな?)だったのです。
 
 神様か何かが私に7−13を買えと言っているそう悟った私は、大阪に着くや否やすぐさま日本橋の場外馬券場に走り、馬連7−13を買ったのでした。
 そして結果は・・・、見事に当たりました。おまけに何故かしら”ダイワテキサス”という人気薄の馬も絡めてワイドを買っていたものですからかなり儲かりました。その年は結構負けていたのですが、このレースだけで取り返し、年間トータルをかなりプラスにすることができました。ちなみにこのレース、”トーホウシデン”は惨敗してました

 有馬記念といえばまっ先にこの話を思い出します。今でも不思議ですが、誰か・何かが私に教えてくれたとしか思えません。でも、その後は現在に至るまで、全く教えてくれませんが(笑)。時々、世の中には不思議なことが起こるものであります

 写真は、私の大好きだった馬、”クロフネ”のケータイストラップであります。でも、写真ではよくわかりませんね。

2009年12月25日 (金)

映画の話・185 「 死神の精度 」

20071104005fl00005viewrsz150x1  2007年の日本映画です。少しネタバレ有りですので、これから観られる方は、観てから読んでくださいね

 「死」を扱った、もっとシリアスな重い映画かと思っていましたが、結構気楽に楽しく観ることが出来ました。「死神」役の金城武さんのとぼけた感じもなかなか心地よく、藤木一恵役の小西真奈美さんも役によくはまっておられました。他の方も書かれておられましたが、死神についている「犬」のセリフの字幕は、少々違和感がありましたが(TVの某CMのように、話した方がよかったかも)。この犬、原作には出てこないんですよね。ならば、映画にも不必要だったかな


 三つの物語が大筋でつながっていて、最後に「人生」に対して希望を持たせて終わる・・・原作は未読ですが、なかなか憎い演出だったと思いますよ。小西真奈美さんが富司純子さんに変わり(成長し?)雰囲気が大きく変わられましたが、ミスキャストなのではなく、その間の“藤木一恵”の人生を表現しているんですよね。あのように「凛」とした女性になれるほど、よく考え・悩み・そして「覚悟した」ということなのでしょうね。「自分の愛した人は必ず早く死ぬ」という理由で、自分の息子をも「捨てた」というのは正しい選択なのかどうかそれはわかりませんが、富司純子さん演ずる藤木一恵の姿に「潔い覚悟」は感じ取る事が出来ました。


 違った視点で見ると、長~い長~い前フリの「藤木一恵」のプロモビデオのようにも思えます。でも、それはそれでいいのではないでしょうか(笑)。わざわざ映画館に足を運んで高いお金を払って・・・、そこまでの価値があるかどうかの判断は、観た人それぞれにおまかせしますが、観て時間の無駄ということは無いと思います。それなりに楽しめて、そして最後にはそれなりにホッとした・あたたかい気持ちになれます。「大作」ではありませんが、小品なりの「佳作」だと思います。ちょっと凹んだときに観たい映画です。金城さん演ずる死神が楽しそうに“music”を聴いている姿を観るだけで、あたたかい気持ちになれます

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月24日 (木)

「死神の精度」(伊坂幸太郎・著)読みました。

2009121714060000  伊坂幸太郎さんの「死神の精度」、読みました。ここのところ私の中で伊坂幸太郎さんブームが来ております(笑)。本当は「ゴールデンスランバー」を読みたかったのですが、通っている古本屋にもなく、図書館にもなく・・・。仕方なく代わりにこの本を借りてきました。「仕方なく」ってのは、この本に対して失礼ですが

 

 私、この作品を先に映画で観ているんですよね~。ですから主人公の「死神」が、どうしても主演をされていた「金城武さん」となって頭の中に浮かんできました。「死神」=「金城武さん」以外の何者でもありませんでした。そういう意味では、ナイスキャスティングだったということでしょうか

 いくつかの短いお話がいくつかおさめられたいわゆる「短編集」のような体裁を取ってはおりますが、最後にはいくつかのお話がつながってきます。たくさん布石を打っておいて最後にまとめていくという、まさに伊坂幸太郎さんらしいお話です。基本的に「人の死」を扱っているのですから、本来重くなりがちなはずなのですが、このお話は実にさっぱりとしています。非常に読みやすい。気楽に読めます。読後感も悪くない。むしろ爽やかです

 ただ、原作(この本)は映画とは結末が違っていましたよね。私個人としては、映画の結末の方が好きかな。しっくりくる気がします。まあ、このあたりは賛否両論あるでしょうけど。

 原作を読まれた方、いや読まれていない方も、ぜひ映画の方もご覧になってくださいね。決して原作の味を壊してはいないと思います。むしろ原作の味をよりいい形でアレンジした、そんな感じがします。あくまで個人的な見解ですけど、ね

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

 

2009年12月22日 (火)

映画の話・184 「 なごり雪 」

33097viewrsz90x1  2002年の日本映画・大林監督作品です。

 むか~し昔、フジTV系「夜のヒットスタジオ」に「歌謡ドラマ」というコーナーがあって、歌手の方々が毎週ひとつの曲をテーマにしたお芝居をコミカルに演じられるのです。この映画を観ていてそれを思い出しました。ただ、この映画にはコミカルなところはありませんでしたけどね。(「歌謡ドラマ」おわかりになる方、いらっしゃいますか?

 大げさな言い方をすると、これもひとつの「喪失と再生の物語」ということになるのでしょうか。ある程度年齢を重ねた者にとっては(いや、そうでなくても)誰にでも覚えのあるような、そして「あのときこうしていれば、また違った人生になっていたかも・・・」というふうに過去を振りかえらせる、ノスタルジックな映画でした
 思えば大林監督にはノスタルジックな映画が多いですよね。そういう意味では、この映画も大林監督の「王道」といった感じがします。セピア色の映像も、俳優さん方の(棒読みのような)独特のセリフ回しも含めて

 日常にむなしさを感じ、生きる気力も失いかけていた中年男性が、かつての大切な人の死に接し、故郷を思い出し・故郷での日々を思い出し、再び生きる気力を取り戻していく・・・。ありがちといえばありがちかもしれませんが、名曲「なごり雪」とも相まって同じような日々を送る中年男性である私には、かなりツボでした。(・・・まあ、劇中の三浦友和さんよりはまだ少し若いのですけどね・・・。)私も、またがんばろ

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月18日 (金)

Talk Like Singing・・・MBSアナウンサー八木早希さん

Program_tyoayo11  私、別に女子アナウンサーが特別に好きというわけではないのですが、以前から気になっている、というか気に入っているアナウンサーさんがいます。大阪はMBS毎日放送の八木早希(やぎ さき)アナウンサーです。関西以外の方はご存じないと思います。すみません。

 この方、英語も話されるんだと思いますが、特に韓国語に堪能でいらっしゃいます。で、顔も綺麗・・・というよりはかわいい。つまりルックスも雰囲気もとってもいいのですが、特に私が気に入っているのは、その話し方なのです。

 ご存じの方はご存じだと思いますが、日本を代表するAORグループに”Sing Like Talking”というグループがあります。グループ自体も有名ですが、ボーカルの佐藤竹善さんは特に有名ですよね。で、その”Sing Like Talking”ですが、そのグループ名の由来は、女優の李麗仙(り・れいせん 俳優の大鶴義丹さんのお母さんです)さんのせりふ回しが歌っているように聞こえる、と言われているところからとったと聞いたことがあります。

 で、この八木早希さん、まさにそんな感じなのです。八木早希さんの語り口は、まるで歌っているようで囁いているようで、本当に耳触りがいいのです。

 うまく話す、もしくは多くの人を魅了するような話し方・・・というのは私のあこがれです。練習によって少しはそれを会得できるようにもなるのでしょうが、生まれ持っての才能という面も大きいように思います。八木さんの場合は、そのどちらもなのでしょうね。うらやましい限りです。

 関西地方にお住まいの方は、一度意識して聴いてみてくださいね。

 写真は、MBS毎日放送のHPより。

『インド旅行記・1』(中谷美紀・著)読みました

2009120412120000_2  以前から女優・中谷美紀さんのことが少し気になっていまして、その流れでこの本を読んでみました。インドについても、少し興味がありましたし。

 中谷美紀さんについては、改めて別の機会に語らせていただきます。今回は本のお話を・・・

 う~ん、おもしろかったです。インドのごちゃ混ぜな感じとその中でとまどいながらもいろいろなことを学んでいく中谷さんの様子が、いきいきと描かれています。私は沢木耕太郎さんの『深夜特急』という本に、そしてドラマにとても影響を受けたのですが、その世界観に通ずるところがありました。

 それから、なんといっても”ヨガ”。私はヨガについてまったく知識がありませんが、「よっぽどいいものなんだろうなあ」という気にはさせられました。ただ私は身体が極度に固いので、やってみようという気にはなりませんが

 あと、この本を読んで、中谷美紀さんの感受性の強さを思い知らされました。もちろんTVや映画であれだけの演技をされるのですから、感性が弱いわけはないのですが、この本を読んで改めてその能力の高さを感じました。でも、これだけ感受性が強ければ、役に入った後そこから普段の”自分”に戻るのは大変だろうなあとも思いました(実際役を抜けられなくて自殺をしてしまう方もいらっしゃいますし)。ただ、そのために中谷さんには”ヨガ”があり、”旅”があるのだろうとは思いましたが。

 とにかくこの本、インドという国のひとつの面を知るという意味でも有益でしたし、中谷美紀さんという人についてより深く知るためにも有益でした。ちなみに2・3と続くようですが、4がインドで撮った写真集になっているようです。昨日本屋さんに行ってみましたら、品切れでした。近々、入手したいと思っています。

2009年12月17日 (木)

『アヒルと鴨のコインロッカー』(伊坂幸太郎・著)読みました

2009120119100000  映画の方を先に観て、いたく感動いたしました(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/10/post-3674.html。そして原作ではあのどんでん返しがどのように描かれているのだろうととても興味があったのですが、ようやく読むことができましたよ。

 う~~ん、お見事。伊坂作品としては以前「魔王」を読みましたが(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/10/post-d934.html)、この作品(「アヒルと・・・」)は私個人としてはそれ(「魔王」)よりよかったです。いくつかのエピソードが交錯しながら、最後にひとつのところに結実していく・・・その筆力たるやお見事といわざるを得ませんでした。

 ただ、私は先に映画を観て、お話を知ってから読みましたのではじめから話についていけましたが、先に本を読まれた方は、途中、ドルジと”河崎”の関係について、かなり混乱されたのではないでしょうか二回ぐらい読まないと、よくわからなかったりして。けれど、その「よくわからなさ」がすっきりしたとき、「ああ~、なるほど」となって、非常にすっきりした気持ちになるのでしょうけどね

 映画を先に観るのが良いか、原作を先に読むのがよいか、それは私にもよくわかりません。ただ、どちらを先にするにしても、それ相応の感動は味わえるだろうと思います。原作を先に読まれた方、映画もぜひ観てください。濱田さんの、大塚さんの、そしてなんといっても瑛太さんの演技は本当に素晴らしいです。原作の世界観を壊すことなく表現してくれています。そして映画を先に観られた方、ぜひ原作も読んでみてください。「なるほど、この世界観を表現して、ああなったのか~」と、きっと感動されると思います。映画も、そして原作も、本当に素晴らしかったです

2009年12月15日 (火)

映画の話・183 「 センセイの鞄 」

4_399191  2003年の日本映画です。というか、元々はドラマだったようですけど。

 原作は未読ですが、発表された当時かなり話題になりましたよね。この映画は、その作品の世界観をよく表現できているのでしょうか。でも、この映画(本当はドラマですけど)を観ていると文学作品独特の静かな・穏やかな雰囲気が漂い、きっと原作もこんな感じなんだろうなあと感じさせてくれます。本当に、主人公・月子の、そしてセンセイの切なさが、ゆったりとした時間の流れの中で見え隠れしています

 この映画をより魅力的にしているのは、やっぱり月子を演ずる小泉今日子さんでしょう。今まではどちらかといえば活発なイメージがあったのですが、この映画で見せる「どちらかというと地味な女性」の役もぴったりでした。こういうふうに「思いもよらない役がぴったりはまる」ということがあると、俳優さんとしてもまた役の幅が広がるんでしょうね
 
 あと、これはまったく個人的な感想なのですが、豊原さん演ずる「小島くん」と月子が花見の席を抜け出しデートをしてその後小島くんが月子に言い寄るシーン、なかなかリアルでちょっとほくそ笑んでしまいましたよ。

 とにかく先ほども書きましたが、月子の切なさ・センセイの切なさが穏やかに流れる時間の中で見え隠れする、そんな素敵な(ちょっと切ない)映画でした

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

スポーツ少年団をダメにするもの

2009100412500000  先日改めて”スポーツをダメにするもの”と題した記事を掲載させていただきました(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/12/post-ece0.html)。その中で指導者の重要性について言及させていただきましたが、特に少年・少女のスポーツ団体においては、指導者以上にその団体の成否を握る存在があると思っています。

 それは、ずばり言いますと、保護者です。その団体に所属している子ども達の保護者がどのような方々であるか、保護者集団の雰囲気がどのようであるかによって、そのスポーツ団体が健全か否か、良い団体であるか悪い団体であるかが決まってきます

 保護者、いや誤解と批判を恐れずに書きますと、お母さん方はすぐに集団を作りたがります。そしてその中で必ずリーダーと取り巻きの方々、そしてそれ以外の方々という力関係ができあがります。いや、この力関係自体は決して悪いことではないのです。問題はこのリーダーがどういう人かということなのです。「人間にはいろんな人がいるけれど、みんなで仲良くやりましょう。第一は子どものため。子ども達が健全に成長できるようにみんなで力を合わせましょう。」と考える人なら良いのですが、その反対で「自分の考えに合わない人は阻害していきましょう。自分たちが絶対正しい。それに賛成しない人は悪。みんなで相手にしないでおきましょう。」というような態度に出る人なら本当に最悪です。

 そして、はっきり書きますと、残念なことにお母さん方には後者のような方が本当に多いのです。いえ、その団体に入ってこられたばかりの時はおとなしくされているのです。そしてそのときにリーダーのようになって言いたいことを言っているお母さん方のことを見て「あんな風にはならないでおきましょうね。」などと言っているのです。けれど、時がたち最初のリーダーの方々が去って行かれてご自分が次第に古株になっていくと、だんだんその中でリーダー的な方が出てきて、結局同じことの繰り返しになるのです。そして、自分の考えに合わない人を阻害する・・・はっきり言うといじめる・仲間はずれにするわけです。

 

 私は昨年まで、とある少年スポーツ団体で10年ほどコーチをしてきました。そしてそのような場面を何度も見てきました。一番辛く悲しいのは、そういう保護者のいざこざに巻き込まれて、子どもがそのスポーツ団体を去らなければならなくなったときです。こんなことに遭遇すると、本当にもうなんのためのスポーツ団体なのかわからなくなってしまいます。そして私は空しくなってしまって、そのスポーツ団体のコーチをやめてしまいました。

 そのほか、これは学校教育などにも言えることかもわかりませんが、保護者がコーチの指導に口を出しすぎるのも、その集団をダメにする要因ですね。まあ、まったく任せておくわけにもいかないということも、昨今の事情でわかりますが(汗)。

 とにかく、少年・少女のスポーツ団体を良くするのも悪くするのも、保護者にかかっていると言っても過言ではありません。もともとはどの保護者も子ども達の健やかな成長を願ってそのスポーツ団体に所属させたはずです。その最初の気持ちを忘れずに、子ども達のことを第一に考えて、保護者のみなさんも仲良くしてほしいと思います。そして本当の意味で子ども達を支えてあげてほしいと思います。そしてコーチの方々も、そのような保護者の問題に対して、円満に行くようにもっともっと関わっていいと思います。そのスポーツを教えるだけでは、ダメです。

 とにかく、そのスポーツが好きなのに、保護者どうしのいざこざに巻き込まれてそのスポーツを続けることができなくなった・・・そんな悲しい子どもを、これ以上増やさないでいただきたいのです。そんなスポーツ団体は、やればやるほどそのスポーツを嫌いになる子どもが増えるわけですから、逆に解散していただく方がそのスポーツのためといえるかもしれません。

 今回もかなり厳しいことを書きました。これを読んで気分が悪くなられた方がいらっしゃいましたら、お詫びいたします。お詫びいたしますが、これは現在の少年・少女スポーツの真実のひとつでありますので、撤回する気はございません。

 最後に、このことと同じような記事が新聞に出ており、先日ここでも書かせていただきましたので、リンクを貼らせていただきます(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/11/post-b54a.html

2009年12月14日 (月)

映画の話・182 「 運転手の恋 」

4_742731  2000年の台湾映画です。でも、宮沢りえさん主演ですよ

う~ん、なんと言ってよいか・・・。面白くないわけではないのですが、いろんな面において感覚が違っていて、「どうなの?」っていう感じでした。たとえば、グロテスクな場面が多いこと。死体がどんどん出てきたり、首だけのホルマリン漬けがオブジェのように置かれてあったり、主人公の彼女(宮沢りえさんです)が初めて家に来たときの話題が事故の凄惨な話であったり・・・。それだけでかなり「引い」てしまいました(汗)

 お話も、婦警さん(宮沢りえさん)を好きになる→気を引くために違反を繰り返す→相手に思いが伝わる→結婚・子供が生まれる。「え~っ、なんで~」って感じでした。それに最後も唐突でしたし

 この映画、娯楽作品なんですよね。「娯楽」ということは「楽しむ」ことを主な目的として作られてるんですよね。国民性の違いからなのかどうかわかりませんが、そういう意味では私はあまり楽しめませんでした

 私の評価:☆(5つが満点です)。

2009年12月11日 (金)

映画の話・181 「 ブタがいた教室 」

20080729001fl00001viewrsz150x1  2008年の日本映画です。

 この作品、評価は本当に両極端ですよね。「すばらしい・まさに教育」と感じた方と「残酷だ・これは教育ではない」と感じた方・・・これほど評価が二つに分かれる映画も珍しいかなと思います。


 さて私の感想は、はっきり言いまして「前者」です。私は妻夫木くん演ずるこの先生の手法に「教育」を感じました。教育とは単に教科書に載っていることを教えるのではなく、普段の生活の中から様々に感じさせ考えさせ、答えを見つけさせることだと思います。様々に考え、悩んだ子供たちには「人間が生きていく」ということを、「ほかの生き物の犠牲の上に人間は生きていく」ということを、そして人間も含めた「命」というものの本質の一端を、本当の意味でよくわかったのではないでしょうか・・・

 ・・・でも、こうやってこのような場で「これは教育だ」「いや、そうじゃない」と主張しあっている私も含めた映画好きの方々は、まるでこの映画の中の、学級会の場面のあの子供たちと同じですよね。あの学級会に私たちも参加しているようです。そういう意味では、どちらの意見をお持ちの方々も、結局はこの映画に引き込まれているということでしょうか



 このままでは自分の意見を主張しているだけのようになってしまいますので、ここからは映画の感想を書かせていただきますね。
 この映画、いわば小学生がクラスでブタを飼って、育てて、そして自分たちが育てられなくなったときどうするか議論する・・・、それだけの映画なのですが、それでも心を打たれます。観ていて胸が熱くなります。それはなぜか?ひとえに「子ども達のまっすぐな気持ち」が観ているこちら側に痛いほど伝わってくるからです。ブタを飼い続けることを主張する子どもも、食べることを主張する子どもも、どちらも一生懸命なのです。そしてどちらも自分なりにブタのPちゃんのことを思ってのことなのです。その一生懸命さが観ていて胸に痛いです。あの学級会の場面は本当に見応えがあったとともに、小学生の頃の学級会ってあんな感じだったよなあと、懐かしく思い出してしまいました。
 それから妻夫木さん、本当の小学校の先生らしく見えました。それだけで、このキャスティングは正解ですよね。

 最後、Pちゃんをどうするのが良かったかについては、正直私にもわかりません。あの結末にしなくても、ほかに方法があったのでは、とも思ったりもします。ただ、はじめにも書きましたように、子ども達の「教育」という点においては意味があったと感じております。命の大切さ・そしてその命をいただいて私たちが生きているということを知るという点において、十分に意味のある「教育」だったと思います。ただ、かなり衝撃的な「教育」であるとは思いますが

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です)

2009年12月10日 (木)

映画の話・180 「 ヒポクラテスたち 」

4_289271  1980年の日本映画です。

 この映画で描かれている時代より少し後に京都で大学生活を送った私にとっては、本当に懐かしく切ない映画でした。でも、京都にそれほど思い入れのない方にも、十分にその良さは感じ取っていただけると思います


 お話は、ひと昔(ふた昔、いやもっと昔?)前の若者の、青春物語です。もうすでに子どもでもなく、大人にもなりきれない・・・。「自分」を探し求めて悩み・苦しむ、一人ひとりの姿がリアルに描かれています(このような悩みは、今の若者にもあるのでしょうか?)。もう本当にリアルすぎて、気持ちがわかりすぎて、観ているこちらは胸が痛いです(泣)。
 この医学生を演じる方々が、これまた本当にいい演技をされています。後々有名になられる方々ですから、当然といえば当然なのかもしれませんが。主演の古尾谷雅人さんはもちろんですが、特に私が感心したのは斉藤洋介さん、そして伊藤蘭さんです。特に伊藤蘭さんは、豪華キャスト(後から思えば、ですが)の中でひときわ輝いています


 今の若者が観て感動できるかどうか、それはわかりません。けれど、あの時代(昭和40~60年代)の空気を知っておられる方なら、きっと何かしら感じるものはあると思います。衝撃のラストもふまえて、非常に切ない、胸に痛い映画でした

 私の評価:☆☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月 9日 (水)

映画の話・179 「 H E R O 」

20070807001fl00001viewrsz150x1  2007年の日本映画です。近々TVで放送されるらしいので、その前にと思いまして、感想を書かせていただきます

 私、TVシリーズは観ておりませんでした。まあ、木村拓哉さん演ずる久利生検事のTVショッピング好きとか、何でもあるあやしいBarの噂は聞いておりましたけどね(笑)。で、そのような私でもこの映画が楽しめるのかといいますと・・・、結論としては「まあまあ楽しめた」言ったところです

 基本的には昔からよくある勧善懲悪ものですから、観終わった後それなりにすっきりはします。今時珍しい「正義を貫く熱い心を持った検事さん(本来なら、検事さんや警察官、学校の先生や国会議員さんなんかもこうであってほしいのですけどね)」に出会うこともできましたしね(笑)。それに、松たか子さん、それから脇を固める方々もいい感じですし。(ラストシーン、少し驚きました。うまくいって良かったねえと思いながらも、ちょっと唐突だったかな。)

 ただ、これから観られる方は、やはりTVシリーズのスペシャル版という感じで観られた方がいいかと思います。映画としての「深さ」や、自分の生き方にいかなる影響を与えてくれるかなどということを期待して観ると、もしかするとかなりの不満が残ることになるかもしれません。特に(私のように)TVシリーズを観ていないとおっしゃる方には。「映画」であるということを忘れて、時間があるときに気楽に観られたら、けっこう楽しめると思います

 私の評価:☆☆(5つが満点です。)

2009年12月 8日 (火)

スポーツをダメにするもの

2009082217130000_21  先日、次男のラグビーの練習試合についていきました。そこで目にした光景・・・。

 あるチーム(息子のチームではありません)のコーチが、自分ところのチームのある選手に対してたいそうご立腹、「なんでタックルにいかへんねん」試合中からかなりエキサイティングに檄を飛ばしておられました。で、挙句の果てには途中でその選手を交代させ、みんなの前で罵倒しておられました。その選手はたぶん中学1年生、まだまだ経験は浅いようです。

 このような光景を私、今までにもう嫌というほど見てきました。そのたびに思うこと。コーチは一生懸命指導をしている気になってらっしゃる。でもこれ、指導ではありませんよ。コーチが立腹して当り散らしているだけです。ただ、このようなことが指導だと思われているコーチの方々がまだまだ多いのもまた事実。

 その選手は「いかない」んじゃなくて、「いけない」んですよ。技術が、そしてメンタルが未熟だから。それを鍛えてあげなきゃいけませんね。それから、そのようにほかの生徒の前で必要以上に「罵倒」すると、ほかの生徒からも「あいつはダメなやつだ。あいつならバカにしていいんだ。」という空気が生まれますよ。それって、いじめの元ですよね。

 誤解を恐れずに書きますと、監督やコーチをされている方は、まだ初心者だったころからそれなりに上手で言われたことがそれなりにできた方がほとんどですよね。だからわからないんです、やろうとしてもできない選手の気持ちが

 激しいことを書いてしまいました。読まれて気分を悪くされた方がいらっしゃったら申し訳ございません。もちろん指導者の方々のなかには、ラグビーを教える技術だけでなく人間的にもすばらしい方もいらっしゃいます。でもね、はっきり言って先ほど書きましたような「しょうもない」方も多数いらっしゃいます。そのような方の「指導(だと私は思いませんが)」に接するたびに、情けなくなります

 ラグビーだけに限らず、小学生あたりを対象にしたスポーツ少年団などの衰退の原因については、ほかにも思い当たるフシがありますのでまた書かせていただきますが、はっきり言ってこのようなコーチが「本当の指導」の意味もわからず偉そうにすることが、この国のスポーツをダメにしているのだということも、書かせていただきます。私のような力のないものではなく、たとえば協会のおえら方とか、もっと影響力のある方に気がついてほしいです。

 

 (この記事は、私の以前のブログに2009年9月3日付けで書いたものです。上記の記事の中にもありますように、そろそろこの続きを書こうかと思いまして、改めてこちらに転載いたしました。)

2009年12月 6日 (日)

映画の話・178 「 天然コケッコー 」

20070627001fl00001viewrsz150x1  2007年の日本映画です。

 ほのぼのとしたいい映画です。「癒される」とはこのことでしょうか。夏帆ちゃん、自然体で「いい」です。このまままっすぐに育っていってほしいなあと思います。個人的にお気に入りの佐藤浩市さんも気の短いお父さんを好演されていました(でも、大沢君のお母さんとの関係はどうなってるんでしょう?)。島根・浜田の自然も本当に日本の原風景といった感じで、田舎を持たない私も「田舎に帰りたい」と思わされました


 あと、この映画を観ていてとっても感じたのは、全編に「くらもちふさこ色」が満開だったこと。くらもちふさこさん、大好きでした。私は男性ですが、中学・高校の頃くらもち作品はほとんど読みました、っていうか今でも持ってます。「おしゃべり階段」よかったですね~。「わずか一小節のラララ」「いつもポケットにショパン」なんかもよかったな~。(あと、別マならば岩館真理子さん、槇村さとるさんなんかもよく読みました

 くらもちふさこさんの作品の特徴のひとつは、その心の機微を細かく描写するところにあると思います。世の中には様々な人がいて、些細なことを気にしない人もいれば、とっても気にする人もいます。たとえばドッジボールで全然ボールにあたらない。はじめはうれしいけれどやがて誰も私を狙ってないのでは?と考えはじめ、そのうち「嫌われているのかな」と気になってしまう・・・(「おしゃべり階段」にこんなエピソードがあったような)。くらもちふさこさんは、その「気にする人」の「気になる気持ち」を描写するのがとってもお上手で、当時から「この人自身、いろんなことを気にしすぎて、いろいろ傷ついてきたんだろうなあ」と感じておりました。
 この作品にもそのような心の機微を描写するシーンがたくさんあって、さすがにくらもちふさこさん原作の映画だなあと、うれしくも懐かしい気持ちになりました


 ラスト、高校進学にあたって大沢君とそよちゃんはどうなってしまうのかなあ、大沢君は東京の学校に進学するのかなあと、ちょっと心配しておりましたが、ラストのラストで大沢君が丸坊主で出てきて、安心しましたよ。「くるり」の音楽もぴったりでした

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月 2日 (水)

映画の話・177 「 パコダテ人 」

4_755911  2001年の日本映画です。

 今をときめく宮崎あおいさん主演で函館が舞台、ということでかる~いタッチの青春映画かなあと思っておりました。ところが観てみると結構内容的には深かったですねえ。私は割と良かったと思いますよ。「感動の大作」とはいいませんが、押さえるべきポイントもしっかり押さえてあって、なかなかの佳作でした
 
 「日野ひかる」ちゃん、ふつうの高校生です。ただひとつ、ある日”しっぽ”が生えてきたことを除いては。はじめは好意的に注目され、アイドルなみの好意的な扱いを受けるのですが、しばらくすると逆風が吹き始め、いつの間にかバッシングの標的に。マスコミや挙げ句の果てには政府の機関まで出てきて、えらい騒ぎです。「ひかる」ちゃんは、なんにも悪いことはしてないんですけどね。そして、しっぽがあっても同じ「人間」なんですけどね

 同じようなこと、実際の現代の日本にもよくあるように思いました。少し「異質」な人を認めない排他的な風潮、常にイジメの対象を探し見つけてはさげすんで安心する、自分の考えをしっかり持たず世間のバッシングの流れに乗っかって悪口を言う・・・等々、現代日本の問題点を描き出しているようにも思いましたよ。

 このような映画、どこかで観たような気がする・・・。あっ、ジョニー・デップの「シザーハンズ」だ。ということは、上で書いたようなことは、日本だけの問題じゃ、ないんだなあ、きっと(悲)

 つっこみどころはたくさんあります。ただ、あまり”あら探し”せずに観ると、なかなかいい映画なんじゃないかなあとは思います。

 私の評価:☆☆☆(5つが満点です。)

2009年12月 1日 (火)

『対岸の彼女(角田光代さん著)』読みました。

2009120119090000_2  以前に読んだ『八日目の蝉』(http://ichi-papa.blog.eonet.jp/default/2009/10/post-39ed.html)がとっても良かったので、同じく角田光代さんのお話が読みたくなって、まずは有名な『対岸の彼女』を読みましたよ

 読んだ後まず最初に思ったことは、よくもここまで人の心の中をうまく描ききることが出来るなあということでした。心の奥のひだの部分、隠しておきたい部分まで突っ込んで描けるなんて・・・。この感じ、誰かに似ているなあと思ってふとひらめいたのが、「そうだ、太宰治に似た感じなんだ」ということでした。

 いや、もちろん太宰は男で角田さんは女、そのあたりからして違うのですけれど、それでも「隠しておきたいところまで暴かれてしまう事に対する、ひとつの快感(?)」は、太宰のそれに似ているような気がしました。みなさんの賛同は得られないかもしれませんが(笑)。

 主人公は独身者の「葵」と既婚者の「小夜子」(そして「葵」の高校時代の友人である「ナナコ」)。二人はまったく違うタイプの人間のようですが、その共通点は、人付き合いが苦手なことけれど、今の社会で生活していくためには、それでもなんとかいろいろな集団の中でいろいろな人とつきあっていかなければならない・・・。その中での様々な苦労やそれにまつわるお話が、痛いほど分かって本当に切ないです。なにを隠そう私も人付き合いが苦手な方ですから

 そして辛い思いをしながらも、やはり生きていかなければならない・・・。そのためには、時には思い切って、一歩踏み出さなければならない・・・。そんなことを教えてくれているようでした

 いえ、私は男ですから、本当の意味では主人公達の気持ちは分からないのかもしれません。その意味では「対岸」にいる、まさに対岸から彼女たちを観ている存在なのかもしれませんが、それでも女性のお友達は多い方なので、その方々から耳にする話、そして実際に目の当たりにする状況が、本作には本当にリアルに丁寧に書かれています。正直、このようなお話を実際に見聞きすると「ああ、男でよかったなあ」とよく思います。たとえば気の合う人がその集団の中にいなくても、男ならば一人でいても平気ですからね

 男の私が読んでも、本作は名作だと思いますが、やっぱりこの作品は女性に読んでもらいたいと思います。特に、人付き合いに疲れた方に。きっとなにかしらのアドバイスを与えてくれると思います。

 私の評価:☆☆☆☆☆(5つが満点です。)

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